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猫は、この乳糖を分解することができないので、下痢になってしまうんですね。
下痢になると体内の水分がたくさん排出されてしまうので、脱水症状になってしまうおそれがあります。食事に含まれる栄養分の吸収も妨げられてしまい、脱水症状とのダブルパンチで猫が弱ってしまいます。
そもそも猫は肉食動物ですが、牛乳は草食動物である牛の乳ですから猫の体に消化酵素がなく、あわないのは当然のことです。
乳糖が分解出来ない理由は、分解する酵素であるラクターゼが少ないからです。人間でも牛乳を飲んでお腹を壊す人は、このラクターゼが少ないんですよ!
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牛乳を飲んでも下痢にならない体質の猫は居ます。
そんな猫にも、冷蔵庫から出してすぐの冷たい牛乳は与えないようにしましょう。冷たいままだと消化に良くないので、やっぱり下痢になってしまいます。
人間でも冷たいものの摂り過ぎでお腹を壊すことがありますが、猫は人間に比べて体が小さいので少し冷たい牛乳でもお腹の調子を崩してしまうのです。
では、温めてあげると良いのかというと、胃に膜ができてしまうのでそれも止めておきましょう。室温に戻しておいた牛乳が一番猫にとっては良い状態なんですね。
テーブルの上のカップから猫が冷たい牛乳を勝手に飲んでしまったり、何も知らない子どもが冷蔵庫の牛乳を猫に与えてしまったときはどうすればよいでしょう。
牛乳そのものには猫が中毒を起こすような成分はありませんので、慌てなくても大丈夫です。
無理に吐かせるようなこともする必要はありませんが、猫が自然に嘔吐することもありますので、半日ぐらいは餌を与えず室内でおとなしくさせておきましょう。
もし猫が飲んだ牛乳を吐くようならば、その直前には気持ち悪そうなそぶりを見せますので、あればペットシーツを広げてその中に吐かせます。
猫は苦しそうに頭を動かしながら吐きますが、手足は床についたまま動かしませんのでペットシーツを猫の胸あたりに広げて吐いたときに受けるようにします。
ペットシーツに吐かせるのは、後片付けが簡単なだけえはなく、嘔吐物の内容をよく観察することができるからです。吐いたものが牛乳だけであれば大丈夫です。
胃液も含まれており体内の水分が減っていますので、常温の新鮮な飲み水を部屋の中に数か所置いて猫が自由に飲むことができるようにして半日は餌を与えず様子を見ます。
吐いた後も元気そうなら下痢をしないか様子を見ながら普通の生活に戻して構いません。
嘔吐物に牛乳以外の、未消化の食事が混じっていたときもそのまま様子を見て構いませんが、猫がぐったりしていたり、何度も吐くようであれば獣医師の診察を受けさせる必要があります。
嘔吐物に血液が混じっていたときは、すぐに獣医師の診察を受けさせる必要がありますが、血液の混じった嘔吐物は一緒に持参しましょう。ペットシーツがないときは新聞紙で嘔吐物を受け止めるのでも構いませんが、吐いたものの確認はより丁寧に行いましょう。
猫が牛乳を飲んだ直後に吐いてしまい、その後は元気そうであれば、下痢をしないこともあります。
吐かないで、牛乳が腸まで行ってしまったときは下痢の心配があります。
牛乳を飲んだ当日から3日後ぐらいまでは、うんちの様子をよく観察しましょう。
多くの場合は1日間ぐらいの下痢が見られるのですが、短期間でも猫に元気がない場合や、下痢が長引くとき、また下痢に粘液や血液が混じっているときは、そのうんちを持って猫を獣医師に診察してもらいましょう。
下痢をしているときの対処法は、新鮮な飲み水を用意してあげることと、寒い季節なら寝床を温かくしてあげることです。
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牛乳を飲んでも下痢にならない猫でも、肥満体型の猫には与えない方が良いでしょう。
牛乳は栄養価も高いけれど、カロリーも高いので、しっかり適量の餌を食べている場合は与える必要は無いと思っておいてください。
特にダイエット中の猫には、牛乳は禁止しても良いと思いますよ!!
猫に水を飲ませることを悩んでいる飼い主さんにとっては、猫用ミルクを上手く使うと解決できるかもしれませんね。
カロリー過多が気になるときは、猫用ミルクを水で薄めて与える方法もありますよ。