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「いまBMXで強くなりたいという選手たちは松戸に集まる。これからは選手生活を現役で続けながら、松戸の小学校・中学校などで、BMXの楽しさを伝える時間もつくっていきたい。それから、松戸競輪でも BMX を走らせてみたい」
―――そう語るのは、BMX(フリースタイルFlatLand)プロライダー佐々木元(ささきもと/鎌ケ谷巧業所属)。
千葉県松戸市を地元とし、BMX界のレジェンドをひた走る、いや、いまも現役でさらなる高みをめざす彼が、松戸市役所に表敬訪問。
なにを報告しに松戸市役所を訪れたかというと、全日本選手権は最多15度優勝、世界大会通算4度優勝、そして今回、「2022 UCI アーバンサイクリング世界選手権」BMX フリースタイル・フラットランド種目で初優勝を勝ち取ったことを告げに。
松戸市役所では、本郷谷健次 市長をはじめ、伊藤智清 副市長、伊藤純一 教育長、伊東朱美 総合政策部長、藤谷隆 生涯学習部長、橋本貢一 政策推進課長、塩路猛スポーツ課長らが出迎えた。
まずは、BMX(フリースタイルFlatLand)プロライダー佐々木元(ささきもと/鎌ケ谷巧業所属)のプロフィールから。
佐々木元は、1985年5月生まれの37歳。東京都江戸川区出身、小さいころから BMX 乗りで自転車が大好き。
パークや練習場で無風で穏やかな地ということで、千葉県松戸市に居を構え、鎌ケ谷巧業の練習場や松戸市のパークなどで若い世代とともにトレーニングを重ねている。
2024年パリ五輪で正式種目が期待される、いま注目の BMX フラットランドプロライダーで、2010・2011年には BMX 界で最も権威のあるアワード“NORA CUP”をアジア人初の2年連続で受賞するなど、世界を代表するライダーとして知られる。
今回の、UCI WORLD CUP 優勝で、見事、世界ランキング1位へと上り詰めた。
松戸市役所を訪れた佐々木元は、本郷谷健次 市長らにこう伝えた。
「これまで UCI 3位、2位、とひとつずつ上がってきて、次は優勝しかないと思っていた。予選・準決勝とぜんぶ1位で通過してきたとき、プレッシャーはあったけど、イケると思った。
春の X Games で悔しい思いをした。自分はイケると思っったけど、ジャッジが思わぬほうへいったのが悔しかった。その悔しさをバネに、今回優勝できたと思う。
もちろん、そのぶん練習量も最大まで追い込んだ。同じ演技をみせられないから、ほぼ毎日、休むことなく練習を重ねた。休めたのは、移動中の飛行機のなかにいるときぐらい。世界で一番練習していると自負している。そのおかげで絶対的に自身がついた」(佐々木元)
「このチャンピオンジャージを手にした日本人は、あの中野浩一さんをはじめ、過去に6人しかいない。
ロードレースなどと違い、BMX は“遊び”と思われていたので、同じ自転車で他の種目の選手達からも祝福の言葉をもらい、すごくうれしかった。
これからも現役を続けながら、若手に教えながら、自分も負けないようにもっと力をつけていきたい。地元の小学校や中学校で子どもたちに BMX の楽しさを伝えるような時間もつくりたい。
それから、松戸競輪場でも走ってみたい。いろいろ BMX の楽しい部分をみんなに魅せられると思っている。まだまだ、新しい技で成長していって、若手とも勝負したい。
直近は、2週間後の12月18日からアメリカ・ニューオリンズで始まる「Red Bull Circle of Balance」に全力をかける。2012年京都開催以来、10年ぶりの大会なので、新しい技でまたオーディエンスを驚かせたい。
自分の技で、感動を伝えられるかどうか。パッションを伝えられるかどうか。誰にも負けない『自転車が大好き』という部分を、新しい技で伝えられるように、練習場に8時間以上いながらトレーニングしている。感動させるためには、休んでいられない」(佐々木元)
―――こうした佐々木元の力強い言葉を聞き、本郷谷健次 市長もエール。「つねにトップを維持するのはたいへんだと思うけど、まだまだ強くなって、ぜひここ松戸で、BMX 界の裾野を広げてほしい」と伝えた。