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大阪府高槻市に本社をおき、医薬品製造受託事業を展開する太陽ファルマテックは、本社敷地内にまったく新しい福利厚生施設「T-LINKS」を開設した。
この「T-LINKS」は、「みんなのリフレッシュテラス=環境と人に優しい木陰の空間」をデザインコンセプトに、環境配慮を目的とした大きな庇屋根が特徴的で、建築家・隈研吾氏とともに新国立競技場の設計責任者を務めた川野久雄氏が設計。
施設内には社員用の食堂やマシンジム・会議室・浴室のほか、バドミントン女子シングルス日本代表/プロバドミントン選手の奥原希望選手(太陽ホールディングス所属)が初めて監修したアリーナ(体育館)や、グループ会社の食糧事業のノウハウを活かした水耕栽培エリアなどが備わる。
この「T-LINKS」は、太陽ファルマテック社員だけの施設ではなく、地域の人たちの一時避難場所として活用される点も特長。
太陽ファルマテックは、大規模災害発生時に、高槻市内にとどまる帰宅困難者及び近隣住民に対し、本施設を一時避難所として提供し、迅速な災害対策に協力・貢献することを定めた「災害時における帰宅困難者の受け入れ等に関する協定書」を高槻市と、「災害時における近隣住民の受入れ等に関する協定書」を近隣自治会と、2022年11月に締結。
2018年の大阪府北部地震で最大震度6弱を観測した高槻市では、発生確率の高い南海トラフ地震等の自然災害の発生に備え、災害に強い「強靱なまちづくり」を進めている。
社員利用を主とした施設だが、有事などのさいには行政機関等と連携し、地域の災害対策として積極的に貢献していくという。
「T-LINKS」はいま、企業と地域をつなぐ役割を持った、新しい福利厚生施設として注目を集めている。
11月21日には、「T-LINKS」オープン式典が開かれ、太陽ホールディングス・太陽ファルマテック 佐藤英志 代表取締役社長をはじめ、大成建設 川野久雄部長(設計・施行)、DRAFT Inc. 中村嶺介ディレクター(一部内装設計)、高槻市 危機管理室 中川洋子 危機管理監、高槻市ゆるキャラはにたん らが登壇。
太陽ファルマテックと高槻市の英語表記 頭文字の「T」と、同社社員と高槻市民をつなぐ「Link」などから「T-LINKS」と命名したことなどを伝えた。
「T-LINKS」のフロア構成は、1階にレセプション、カフェテリア(社員食堂)、アリーナ(体育館)、マシンジム、一般更衣室。2階にRoom(会議室)A/B/C、社員更衣室、浴室。3階に Boardroom(大会議室)、和室「太陽」「高月」、テラス、水耕栽培エリアが組む。
「T-LINKS」のデザインコンセプトは、「みんなのリフレッシュテラス=環境と人に優しい木陰の空間」。
自然環境・地域環境・職場環境の3つの環境に配慮した設計で、自然環境においては、特徴的な庇屋根で建物全体を覆うことで日射軽減を図った。
また建物周辺に用いた潜在自然植生の蒸散効果などにより、エネルギー消費の50%以上の削減を実現し、効率よく建物内の温度上昇を緩和できたことで経済産業省資源エネルギー庁認定の「ZEB Ready」の認証も取得した。
地域環境においては、新国立競技場などの施設設計経験を活かし、近隣住宅に圧迫感が少なく、街の景観を損なわない外観デザインを施している。
職場環境においては、コミュニケーションを喚起するカフェテリアや、リフレッシュができるテラス、マシンジムなどを設け、社員が働きやすい仕様に。
屋上テラスには、グループ会社の食糧事業のノウハウを活かした水耕栽培エリアを設置。
リーフレタスやハーブといった葉物野菜を栽培し、カフェテリア(社員食堂)のメニューに採用。
各拠点によりメニューが異なる自社運営の社員食堂では、関西エリアの食材も使用するという。
「T-LINKS」には、バドミントン女子シングルス日本代表/プロバドミントン選手 奥原希望選手が初めて監修したアリーナも設置。
このアリーナは、安全面に留意し、緩衝作用がある国際競技認定の床材を使用するなど、利用者のけがや身体への負担を軽減する素材の使用や設計に。
特徴的な傾斜屋根は、プレーの妨げにならないようにアリーナ内の十分な高さを確保するだけでなく、近隣住宅地に対し圧迫感の軽減や競技用照明の光源が光公害とならないように配慮した。
#太陽ホールディングス#太陽ファルマテック#奥原希望#バドミントン#TLINKS#ティーリンクス#高槻#新名所pic.twitter.com/djCAonvFAC
—Z05 (@tetsudo546) November 22, 2022
また、バドミントン専用のコートマットやネットを常備し、面積は約900平米とバドミントンコート3面分の広さがあり、バドミントンをはじめさまざまな室内競技を楽しめる。
さらに「T-LINKS」は、災害発生時に高槻市内にとどまる帰宅困難者と近隣住民の一時避難所となることから、水害を考慮した床レベルの設定や開放性がありながらも地震に強い構造とし、一時避難所として安心安全に機能するよう備えている。
たとえば浴室は、災害時の一般利用を踏まえ、利用者が気持ちを安らげるように設計。プライバシーにも配慮し、天井に設けたトップライトが、浴槽の水面に光が反射するように、細やかな演出も。
また、浴槽立ち上がりの高さを抑えることで、出入りがしやすく、足腰の悪い高齢者でも安全に利用できるよう配慮した。
さらに、床のタイルはすべりにくい防滑材で、冷たさを感じない熱伝導率を抑えた仕様の材料を採用しています
大阪府高槻市 濱田剛史 市長は、この「T-LINKS」にこう期待を込める。
「高槻市と太陽ファルマテック様とは、2021年2月に「災害時における帰宅困難者の受け入れ等に関する協定書」を締結しておりましたが、この度、新厚生施設が竣工されたことから、あらためて協定を締結する運びとなりました。
自然災害時においては、このような市内企業による地域の災害対策へのご協力は、市民の皆様の安全・安心に大きく寄与するものと考えられます。貴社の益々のご発展を祈念するとともに、厚くお礼申し上げます」(高槻市 濱田剛史 市長)
太陽ホールディングス(https://www.taiyo-hd.co.jp/jp/)は、ソルダーレジスト(さまざまな電子機器に用いられる基板の表面を保護する絶縁材)の世界シェアトップクラスを誇るリーディングカンパニー。
ソルダーレジストを主力としたエレクトロニクス事業をはじめ、医療・医薬品事業、安定した食糧生産の確立をめざし、植物工場の稼働や昆虫養殖をする食糧事業、水上太陽光発電所を開発するエネルギー事業、機能性材料を受託合成開発するファインケミカル事業、DXを実現するITシステムサービスを提供するICT事業を展開し、グローバル化学企業をめざす。
太陽ファルマテック(https://www.taiyo-pt.co.jp/)は、エレクトロニクス事業に次ぐ第2の柱として注力する医療・医薬品事業において、医薬品製造受託事業を担うカンパニー。
注射製剤や固形製剤などの医療用医薬品の製造に加え、再生医療や遺伝子治療薬などの新規事業にも取り組み、高度な自動化設備により世の中のニーズに応じた高品質な医薬品を効率的に製造している。