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ことしのお盆、70代の父親に会いに行くと、これまで以上にテレビの音量が大きくなり、人の話を聞いているフリや、家族との会話に参加しない姿勢が気になった……。
そんなときに、「聴覚ケアはヘルスケア」と題し、難聴や認知症、補聴器に関する最新研究事例をキャッチし、補聴器で聴覚ケアとQOL(生活の質)の向上を考えるイベントが、東京・六本木アカデミーヒルズで開かれた。
聴覚ヘルスケア分野で世界をリードするデマントの日本法人、デマント・ジャパンは、「聞こえに関心のあるすべての人」に向けて、9月2日に「人生を変えるきこえのテクノロジー」(オーティコン 国際シンポジウム)を東京・六本木アカデミーヒルズで開催。
会場は、記者のような難聴の両親が気になる人をはじめ、中学生・高校生・大学生、「補聴器をつけてこれまでの暮らしを取り戻したい」「補聴器でもっとアクティブに生きたい」という人たちでにぎわった。
65歳以降に難聴になる人が最も多いこともあり、ほとんどは加齢にともなうものいわれていた。が、必ずしもそうとは限らず、あらゆる年齢層で難聴になる可能性があるという。
爆音や騒音に一時的、または継続的にされらされたことによるもの、感染症や外傷によるもの、また遺伝子的な要因によっても引き起こされることもあるといわれ、成人の約10人に6人が何らかの聞こえにくさを感じているという。
そしてこの「聞こえ」と認知症の関係性についての最新研究事例も発表があった↓↓↓
オーティコン国際シンポジウム2023では、国立病院機構東京医療センター感覚器センター 神崎晶 医師が、臨床研究中の「補聴器をつけると認知機能が改善するか?」についての最新結果を公開。
「補聴器をつけると、視空間認識能力・再生記憶力の向上に寄与する可能性」「難聴者に対して補聴器を用いることで、一部認知機能の改善を認めている可能性がある」「視覚記憶領域などへのコネクションに変化が生じている」と伝えた。
また、日本医科大学 多摩永山病院 精神神経科医 肥田道彦 准教授は、脳から聞こえを考えるミニセミナーで、「認知症の12のリスク要因と寄与率」について公開。
「認知症のウチ、予防できない認知症が60%、予防できる認知症40%に分けられる。予防しうる認知症40%のうち、難聴は最大の8%を占めている」とし、こう考えを伝えた。
「認知症の人に難聴があったとして、脳のはたらきの状態が、補聴器のあるとその先が違うんじゃないかと思っている。難聴の人は補聴器をつけることで、QOL(生活の質)もアップするのではないか」
これを聞いていたスタッフや聴講者たちも、「補聴器をもっと前向きに、ファッションのひとつとしてすすめたい。脳の働きをしっかり維持する補聴器。人の言葉や聞こえを補聴器がしっかり脳に届けてくれることが大事」と実感した。
会場では、VR(バーチャルリアリティ)で難聴を疑似体験できるコーナーや、自分の聴力レベルを知る聞こえの測定コーナー、オーティコン補聴器シリーズの実機展示などが。
自分も父親のように難聴になることを想定し、補聴器がメガネと同じように「普通に必要なもの」になると実感。
ひとつ後悔したのは、「父親といっしょに来場すればよかった」と。
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https://www.oticon.co.jp/hearing-aid-users