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後付け自動運転システムで、既存の路線バス車両を自動化する技術で、全国の事業者や自治体から注目が集まる埼玉工業大学。
アイサンテクノロジーやティアフォー、損害保険ジャパン、KDDI、そして埼玉工業大学の地元 深谷観光バスらパートナーの得意分野を集結させて進化させてきた後付け自動運転バスが、いよいよ地元深谷市で地域公共交通の自動化に向けて加速する。
―――深谷市、埼玉工業大学、A-Drive(神奈川県横浜市)、アイサンテクノロジー(愛知県名古屋市)、損害保険ジャパン(東京都新宿区)、KDDI(東京都千代田区)、ティアフォー(愛知県名古屋市)、深谷観光バス(埼玉県深谷市)が、きょう6月27日、埼玉県 深谷市役所で「深谷自動運転実装コンソーシアム」連携協定を締結。
各キーマンが登壇し、地域公共交通への自動運転導入に向けたビジョンを公表した。
深谷自動運転実装コンソーシアムは、埼玉県深谷市での地域公共交通の自動運転技術の導入・推進に向けて、協定各者が相互に連携し、自動運転技術の発展と社会実装に向けて取り組んでいく共同事業体。下記のようなそれぞれが役割を担っていく。
◆深谷市:事業全体の企画・進捗管理・成果測定など
◆埼玉工業大学:自動運転車両の提供、埼玉県の補助で開発した自動運転後付けきっと(Autoware 機能組み込み)の技術支援
◆A-Drive:自動運転社会実装コンサルティング、事業性検証
◆アイサンテクノロジー:自動運転実証実験運営、高精度3D地図提供
◆損害保険ジャパン:自動運転のリスクアセスメント(事故予防)
◆KDDI:自動運転車両と遠隔監視システムとの通信提供
◆ティアフォー:自動運転ソフト Autoware の技術支援
◆深谷観光バス:自動運転車両の遠隔監視、テストドライバー配置、緊急時対応
これまで埼玉工業大学の自動運転技術開発に積極的に協力してきた深谷市。
深谷市 小島市長が「深谷の宝」という埼玉工業大学の自動運転技術の進化と経験を活かし、産学官連携と地域共創で直面する地域交通の課題の解決に向けて、地産地消による新たなモビリティを実現させていく構え。
締結会見で深谷自動運転実装コンソーシアムは、「自動運転レベル4の路線バスを、今年度末には走らせたい」と公表。
自動運転レベル4解禁への対応も視野に入れた、先進的な自動運転技術の導入をめざしていくという。
今回、公表された連携内容は、次のとおり。
(1) 自動運転技術に関連した社会ニーズの掘り起こしに資すること
(2) 社会ニーズに即した自動運転技術の開発及び環境整備に資すること
(3) 次世代モビリティサービスとしての自動運転技術の社会実装に向けた検討に資すること
(4) 自動運転技術による関連産業の振興に資すること
(5) その他、目的を達成するために必要な取組みに資すること
「深谷市では、市内公共交通における運転手不足や運転手の高齢化といった問題が大変深刻化し、将来的な公共交通の維持・確保が重要な課題であると考えています。
こうしたなか、地元大学である埼玉工業大学から、自動運転分野の専門技術を有する7つの事業者とコンソーシアムを結成し、『産学官連携』で地域公共交通への自動運転技術の導入をめざす取組みを推進することになりました。
コンソーシアムのパートナーと連携し、市内公共交通における『地産地消』の自動運転技術導入をめざすことで、今後の高齢化の進行や人口減少社会にしっかりと対応した、持続可能な公共交通の実現に向けて取り組んでいきます」(深谷市 小島市長)
―――深谷自動運転実装コンソーシアム連携協定締結式(6月27日 深谷市役所)には、深谷市 小島進 市長、同 長原一 副市長、埼玉工業大学 内山俊一 学長、同 渡部大志 教授、アイサンテクノロジーモビリティ・サービス事業部 山崎祐嗣 部長、A-Drive 岡部定勝 代表取締役社長、損害保険ジャパン 和田喜勝 埼玉支店長、KDDI オープンイノベーション推進1G 松田慧 グループリーダー、ティアフォー岡崎慎一郎 Vice President、深谷観光バス 越塚聡一 常務取締役らが登壇した。