キングダム41巻(ヤングジャンプコミックス)より


キングダムがついに胸熱になってきました。

本格的に六国征服を開始した秦国。

その標的は、三大天「李牧」率いる趙国の鄴。


しかもその鄴攻めの総大将が、六将にも匹敵すると言われている「王翦」だからさらに期待が高まりますよね。

しかもしかも、副将には「桓騎」と「楊端和」というからキングダムファンとしてはその後の展開が気になって気になって仕方のないことだと思います。


 


何故ここにきて「胡傷」?


そして12/15に発売された週刊ヤングジャンプの最新号では、

その「王翦」とかつての六将「胡傷」について「昌平君」が触れています。


六将唯一の軍師上がりであった「胡傷」が、軍師の才だけで見れば「王翦」はすでに六将級であった、と。


なるほどこれは「王翦」の強さを言い表すには適した表現です。


ですが、何故ここにきてほとんど登場のなかった「胡傷」が出てきたのでしょうか。


それには今後の展開にも関係するであろう「王翦」と六将「胡傷」の意外な関係が絡んでいる可能性があります。


※ここからは鄴攻め以降のネタバレになってしまうため、展開の楽しみをとっておきたい人は見ないことをおすすめします。


 


鄴攻めの今後


昌平君たち軍師一同が「難解」と表現するほどに困難とされている鄴の攻略。


この鄴攻めで「王翦」が総大将、「桓騎」と「楊端和」が副将であることは史実通りなんです。


総大将の「王翦」は、鄴の攻撃を開始するやいなや

「鄴の守り堅すぎ。時間かかるし他攻めるわ」

と言って自分の配下の一般兵を国へ帰らせ、屈強な兵だけを集めた新鋭兵たちを引き連れ、鄴から北西にある閼与(あつよ)を攻めにいきます。


一方、「王翦」が離脱した鄴攻めの指揮を任されたのはあの「桓騎」です。


「王翦」が順調に閼与を落とし、ついでに閼与の南に位置する憭陽も落とし、

その間に「桓騎」も見事鄴を落とします。


またその勢いのまま、「桓騎」と「楊端和」は鄴周辺の城を9つも落とし、結果としてこの鄴攻めにより、趙国は西と南に位置する領土を全て落とされ、国土の半分程度を失ってしまいます。


 


「王翦」が落とした閼与は「胡傷」にとって因縁の地


鄴を落とすには時間がかかると見た「王翦」は、軍を分散させて少人数で閼与を落としに向かうわけですが、この閼与とはどのような土地なのか。


実はこの閼与、

秦の六将である「胡傷」がかつてここに攻め入って、旧三大天の一人である「趙奢」に大敗した因縁の土地なんです。


作中で、「胡傷」がわざわざ六将の中で唯一の軍師上がりとして強調しているのももしかしたらこの閼与が関係しているのかもしれません。


というのも「胡傷」はこの閼与の戦いで、旧三大天「趙奢」に奇策で敗れているためです。


 


「胡傷」を破った策とは


「胡傷」「趙奢」に敗れたその策をざっくり説明すると


閼与を攻めようとしている「胡傷」に気づいた趙は、援軍として「趙奢」を立てます。


「趙奢」が援軍として参戦すると知った「胡傷」は、邯鄲付近に布陣する「趙奢」の軍に間者(スパイ)を送り込みます。


「胡傷」がスパイを送るだろうと予測していた「趙奢」はそのスパイに、閼与への援軍を頼まれているが、まだ閼与に向かう目処はなく、まだ当面邯鄲付近で待機するといった「ウソの情報」をスパイに見せつけ、そのままスパイはその情報を信じて帰ります。


実はこの閼与、山で囲まれている関係もあって、「胡傷」軍は細い山道を通って閼与に入る必要があるんです。

そのため、「胡傷」は援軍である「趙奢」を警戒していたわけです。

細道で後ろから叩かれてはどうしようもありませんからね。


そのため、警戒していた「趙奢」がまだ来ないと知った「胡傷」は急いで閼与攻めを開始します。

一方で、「趙奢」はスパイが「胡傷」の元に帰ったと見るやいなや軍を閼与に向けてひっそり進めます。


そして、「胡傷」が山に入ったところで「趙奢」は奇襲を仕掛けます。


それにより「胡傷」はあっさり撤退します。


 


胡傷は王翦の引き立て役?


結果的に、六将従随一の軍師である「胡傷」が落とせなかった閼与を落とした「王翦」という形になるわけですから、作中で「王翦」の軍師としての才を「胡傷」を用いて説明した意図に関しては、閼与での制圧を通して、


「王翦」が、旧六将「胡傷」を超える新たな六将の一人として十分な実力がある人物であることを強調するためではないでしょうか。


史実的にも今後の王翦の活躍を考えると六将筆頭は間違いないでしょう。


 


王翦かっこよすぎです。

今後のキングダムの展開に目が離せません。


以前には記した

漫画「キングダム」のラスボス桓騎説とその理由

もあるので合わせて読んでみてください。



情報提供元: CuRAZY