日本で一番有名と言っても過言ではない童話「桃太郎」。auのCMでも人気ですよね。桃から生まれるという謎の独創性、桃を切ったら中の桃太郎は...?という疑問、キビ団子ぽっちで命を懸けてくれる健気すぎる家来たち、そして強大な敵に立ち向かっていく勇気。沢山のモノを学びました。そんな桃太郎に「続編」があったというのです。桃太郎シーズン2です。


桃太郎の続編




鬼を倒した桃太郎は鬼を一匹家来にしようと連れ帰っていたそうです。結構やる事がエグいですね。仮にも親兄弟の仇の家来に大人しくなるなんて、鬼って争いが苦手な種族なのでは。




そんな桃太郎も大人に。というワケで、大人になった証として月代を剃ります。そして鬼も同時期に元服させるという事で、トレードマークであるツノを剃ります。やる事がいちいち怖いな。そして、家来のサルも何故か元服する事になります。




大人になったサルは「おふく」というファミコンの「いっき」で見たことあるような女性に迫ります。しかしおふくは何と鬼と良い仲だったそうで、サルは怒り、早速おじいさんとおばあさんに報告。めっちゃ陰険。




サルにバラされてしまった鬼とおふくはクビに。何故かサルもクビに。振れば振るほど小判が出る「打ち出の小槌」で退職金を出すことにしますが、何故かその額は200文。小判は無尽蔵に出てくるんだからもっとあげれば良いのに。キビ団子で命を懸けてくれた家来に「小槌を振る」という事さえ面倒くさがる桃太郎。この判断が後にとんでもない事件を引き起こすことになる...!




退職金でタバコ屋をはじめ軌道に乗った鬼とおふく。逆にサルは恨みを募らせるという展開に。ここでやっと犬君もタバコ屋の客として登場。そして唐突な新キャラ、鬼ヶ島から来た、鬼の許嫁。完全に昼ドラみたいになってきました。




サルに既に結婚していることをバラされた鬼、大ピンチ。特に悪い事してないのに。ここからは許嫁の鬼とおふくの修羅場です。許嫁が角をそり落とすという「鬼への愛」を見せたのに対し、おふくは人でありながら、怒りに身を任せ鬼に変わってしまう。コレはマズイと逃げた鬼をおふくに追わせるためにサルはまた悪知恵をはたらかせます。コイツいよいよ悪役が堂に入ってきたな。




ついには、鬼に変わったおふくと、散々卑怯な立ち回りをしてきたサルを桃太郎と犬のコンビが退治して終わり。めでたしめでたし...全然めでたくないですね。一番怖いのは鬼ではなく人間という教訓なのでしょうか。


ちなみにこちらは国立国会図書館デジタルコレクションで読めます。「万物滑稽合戦記」という短編集のようなものの一部だった模様。というか、タイトルに「滑稽」ってついちゃってるけども。


source:国立国会図書館デジタルコレクション


Twitterの反応




足し算しすぎて設定も何もかもごっちゃごちゃになっていて、カオスで面白いです。




ちなみに、この結末の後鬼はどうなったとかの回収は行われず、何故か挿絵に作者が出てきて芝居の評判がどうの...と言ってます、しかも「近年はこういうの流行ってるよね」みたいなメタ発言も。なんというか、あの有名な「くぅー疲れました」的な匂いを感じます。


今も日本人に愛される桃太郎。ちょっとこの続編は人間の汚いところが沢山出ちゃってて童話という感じではないですね。


画像掲載元:写真AC

情報提供元: 秒刊SUNDAY
記事名:「 桃太郎に続編が存在、その内容がエグすぎると話題に