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映画ドラえもんといえばこの時期の風物詩的なものでありますが、毎回テーマは違うにせよ、出演するキャラクターは同じで、ドラえもん・のび太の主役に加え、しずかちゃん・ジャイアン・スネ夫が定番です。それプラス脇役として、ママ・パパと学校の生徒が出演することはありますが、あのキャラクターはなぜ劇場版ドラえもんでスタメンになれないのかという声はネットでも数多く聞かれます。
【出木杉君】
未来は一瞬一瞬変わっていく
だから先のことを悩むより
今を一生懸命生きればきっといいことあるさ pic.twitter.com/nkSj7yD9fj— トトロ☆fanclub (@totorofanclub) March 27, 2019
そもそも出木杉とはどんな人物なのか。一般的に公開されている設定としてよく知られているのが、のび太のクラスメートで5年生、本名は「出木杉英才」。学業優秀・スポーツ万能・容姿端麗のパーフェクトな優等生。同時にのび太のライバルにもなりやすい。
あまりに優秀なため、周囲のお友達からも距離を置かれ、ジャイアンでさえも出木杉に対し恐れをなしているほどです。
帰ってきたドラえもんやお婆ちゃんの思い出も泣けるんだけど、歳をとってくるとのび太の結婚前夜にて歌いだしたジャイアンにのび太がヘタクソー!って突っ込んだり、宴席にちゃんと出来杉がいたり、先生に「野比! 明日は遅刻するんじゃないぞ!!」って言われたりするシーンだけで涙腺が緩むから困る。 pic.twitter.com/HJInc4igxE
— 竹@今季は未定 (@naporitan1946) February 21, 2019
劇場版ドラえもんに「出木杉が出ない」という声もありますが、実は何回か登場しております。ただし漫画ではシーンがあるのにカットされていたり、冒険ものではなく、ドキュメンタリーモノの大人での登場という現敵的なものです。
・ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜
・映画『のび太の結婚前夜』
・映画『STAND BY ME ドラえもん』
私にとってはしずかちゃんの言葉が一番心にくる…。思い出したくても思い出せない遠に忘れてしまった過去が沢山あるから
しずかちゃんの結婚でも見て分かってはいたけど、思い出一つ一つとっても大事にする子だったもんね。
私も、もっと今までの人生を大切に歩めば良かった。
— 川嶋さん。 (@Beck_choko) February 26, 2019
さてそんな中、劇場版では超激レアのキャラ出木杉が最新版の映画に登場します。とはいえ色々とネタバレも含むのでふわっと紹介しますと、のび太が月にうさぎがいるという夢のような発言するも、出木杉はいつもの正論で玉砕。夢も希望も失わせてしまいます。
それもそのはず、出木杉は、どうやら「科学」は信じていても「魔法」に関しては真っ向から否定。その理論で言えば、月にうさぎがいるなんていう空想話は、科学的にありえないとのこと。
つまり、彼のポリシー上、現代の科学的ではありえない「ドラえもん」のような世界を信じることは到底不可能なわけです。
そして、この瞬間のび太は出木杉との距離を必然的に置く形になります。
なかなか劇場版の出演の機会ののないせっかくのチャンスを、出木杉はのび太という面接官によって出演できないこととなってしまい、結局いつもの気の合う「しずかちゃん・ジャイアン・スネ夫」というメンバーになってしまいます。
劇場版で出木杉が出演すると、パーフェクト過ぎて物語が成立しないのではないかという声もありますが、それ以前に彼は、ドラえもんという存在を否定しており、どちらかといえば「部外者」であるのです。
もちろんクラスメイトでありお友達ですので、優秀な彼は空気を読んでそんな素振りは一切みせません。しかしのび太はそれを察しているようです。
ただし、出木杉は「ドラえもん」の存在をもちろん知っており、過去にはひみつ道具でタイムトラベルもしておりますので、信じないとはいえ、彼らの存在を容認せざるを得ない状況にあるのは事実です。
とはいえ、出木杉の言うことはまさしく正論であり、紛れもない事実であり現実。我々はそんな事実と夢のギャップに胸をときめかせるのであって、そのギャップを感じるために、あえて「現実」に戻してくれる人物が必要です。
それが「出木杉」であったり「ママ・パパ」という非常に身近な人物であるのかもしれません。
言うならば「出木杉」はある意味「我々」の代弁者であり我々でもあるのかもしれません。
そういった意味では、ドラえもんには必要不可欠な人物でもありますが、この路線を踏まえると将来スタメンに加入することは難しく加えるべきでもないのかもしれません。
何はともあれ、重大で嫌われ役を担っていただき本当にありがとう。出木杉君。