image:西倉ミト/Mito Nishikura(@n_mito0813)

手のひらに収まるサイズのアート作品は、手作りアクセサリーや彫刻作品などあります。小さい分、可愛らしさや癒しをもらえたりしますよね。そんな小さなアート作品ですが、Twitterにて、西倉ミト/Mito Nishikura(@n_mito0813)さんがご投稿した、ペットボトルのフタに絵を描いた「ボトルキャップアート」が話題を集めています。直径数センチの大きさなのに、制作者の技術が詰まったまるで写真のように圧巻の繊細な絵なのです。

ペットボトルのフタが小さなアート作品に生まれ変わる!

「ペットボトルのキャップに絵を描いています」という一言と共に、小さなアート作品の写真が掲載されたツイートを発見しました!

この作品を目にしたら心奪われてしまい、一目惚れするほどの美しい絵ですね!ペットボトルのフタは小さいのでこれだけ鮮明に描かれているということは、かなり繊細な作業が必要になるのでしょうね。

ツイートのリプ欄には、オレンジは元の色を活かしてるのですね……!神業などの声が寄せられ、作品のクオリティーの高さや美しさに魅了される人が続出し、盛り上がりをみせています。

・ノスタルジーさを感じる良い景色作品

・夕日が綺麗過ぎてうっとりしてしまいます。

・アサヒのキャップに夕日の絵!そこまで考えてキャップを選んでたなんて!今気づきました!夕日に色づく雲のタッチと青空と夕空の対比も素敵です!

・ペットボトルキャップにも五分の魂!!!アーティストによって小宇宙が展開する!!!

制作者さんインタビュー

image:西倉ミト/Mito Nishikura(@n_mito0813)

制作者の西倉ミト/Mito Nishikura(@n_mito0813)さん(以下、西倉さん)にお話を伺いました。

■プロフィールを教えてください

ーー京都嵯峨芸術大学短期大学部イラストレーション領域卒業。タオルデザイナーを経て2019年から作家活動を開始。現在は国内外で作品の展示販売を行っております。

■絵描き歴・絵を描き始めたきっかけは?

ーー本格的に作家として絵を描き始めたのは、2019年7月からなので約3年半になります。元々は趣味でイラストを描いており、タオルデザイナーとして勤務しながらインスタグラムに作品を投稿していたのですが、作品を見てくださった画家の方からある日、「展覧会に参加してみませんか」とお誘いをいただいたのです。初めてギャラリーに作品を展示させていただくことになり、その時の出展作品が思いの外好評だったことがきっかけで、作家として制作活動を始めることにしました。

■ペットボトルのフタに絵を描き始めたきっかけは?

ーー最初はハガキサイズくらいの小さな絵画作品を描いていたのですが、知り合いの方から「もっと小さな作品に挑戦してみては?」とアドバイスをいただいたので、どのように小さな絵を描くか考えていた時期がありました。ちょうどその時、地元のショッピングモールで小学生が作ったペットボトルキャップのモザイクアートを見かけ、一つのキャップに絵を描いている人をあまり見たことがないとひらめいたことがきっかけとなり、2022年6月からペットボトルのキャップに絵を描き始めました。

image:西倉ミト/Mito Nishikura(@n_mito0813)

■写真を見ながら、テーマを決めて描いているのでしょうか?

ーー過去に撮影した写真を見てテーマを決めることもあれば、出先で見かけた景色からインスピレーションを受けて、その場で写真を撮って作品の資料として使うこともあります。また、資料を見ずに頭の中のイメージをそのまま描くこともあり、その時の状況により変わります。

■今まで何作品くらい描かれていますか?

ーーボトルキャップアートは115作品ほど作りました。

■1つの作品を描き上げるのにどれくらいの制作時間がかかりますか?

ーー絵の構想〜仕上げまでの制作時間ですが、構想を含めると5~6時間になります。以前は3~4時間ほどで仕上げていましたが、作品の完成度を高めるために作業時間を増やしました。

■こちらのアートの名称は?

ーー「ボトルキャップアート」と私は呼んでおります。瓶のフタに描くこともあるので「ペットボトルキャップアート」という限定的な表現は極力避けています。

■作品を描く際のこだわり、どんな画材を使用して描かれているのかなどを教えてください。

ーー制作にはアクリルガッシュという絵の具と、サインを書くときなどに使う極細筆を使用しており、拡大鏡は使わずに肉眼で見える限界まで描き込んでいます。

プラスチックに描いているため、絵の具を溶かす水の量が多すぎるとはじいてしまい色が乗らないことがありますし、ロゴなどの文字が多いキャップや色の濃いキャップは地の色が透けやすく厚塗りをする必要があるため苦戦することがあります。

風景の中に小さく動物を描くことがあるのですが、目や模様なども全て筆で描いているので、その点も見ていただければ幸いです。

image:西倉ミト/Mito Nishikura(@n_mito0813)

■いいねやRTされるなど反響がありますが、今の心境は?

ーーいいねやRTが増えるたびに沢山の方々に作品を見ていただけていることが実感でき、本当に嬉しくて作品制作のモチベーションが上がりました。反響をいただくきっかけとなったハッシュタグの作者の方やツイートを拡散してくださった方々への感謝の気持ちでいっぱいです。

■今後描いてみたい作品や夢があれば教えてください。

ーー今は実在する風景がメインですが、空想の街なども沢山描いてみたいです。その他にも、食べ物や乗り物などジャンルにとらわれず色々描いていきたいと考えています。

将来的にはボトルキャップアート作品の個展を開き、一人でも多くの方に実物を見ていただきたいという思いがあります。ペットボトルのフタという身近にあるものを、アート作品に変えることでアートそのものを身近に感じていただき、作品を作ることや鑑賞することの楽しさを伝えられたら嬉しく思います。

西倉さんの作品の数々を是非とも、身近で鑑賞してみたいですね。個展が開かれたら、足を運んで西倉さんだからこそできるこの圧巻の小さなボトルキャップアートの世界を心から楽しみたいものです。お目にかかれる日を心待ちにしています!

ペットボトルといえば、ペットボトルを丸ごとゼリーにする簡単な方法も覚えておきたいですね!

取材協力:西倉ミト/Mito Nishikura(@n_mito0813)

情報提供元: 秒刊SUNDAY
記事名:「 ペットボトルのフタに広がる小さな世界観に魅了!制作者に話を聞いた