ライトウェイトスポーツの代表選手として人気の高いマツダ・ロードスター。FRスポーツカーとしての文法を守るロードスターの前後サスペンションをどうなっているのか?

 初代以来、オープンボディの剛性確保に一環としてパワープラントフレームと、専用のダブルウィッシュボーン・サスペンションを受け継ぐ。そのパワープラント・フレームとアーム類の多くが現行ND型ではアルミ化され、至上命題とされた軽量化の一因となっている。リヤのボディ構造の一部をサスペンションメンバーとして活用、ダイアゴナル・ロールに対する剛性を確保する等、ジオメトリー側も含めて旋回時のコントロール性に意を払う改変が施されている。

FRONT:ダブルウィッシュボーン式

 オーソドックスなアッパーアーム配置。ロワーアームはL字型で、ナックルジョイント直上にダンパーユニットを取り付けてレバー比1:1とし、低いボンネット高を実現するためにかなり寝かされたダンパー&スプリングの負荷を減らしているようだ。先代から1度増の8度というハイキャスターとし、転舵時にネガティブキャンバー方向になるジオメトリー設定としている。ロワーアームの後ろ側ブッシュはパンケーキタイプだったNC(前型)から進行方向に軸を持つ筒型へ変更している。

タイロッドは後輪駆動のセオリー通り後ろ引き。デュアルピニオンのEPS採用と共に、自然な操舵感を得るためにステアリングギヤレシオはあえて4.3%低速化。

REAR:5リンク・マルチリンク式

本車のばねレートは、フロントに対してリヤが約半分と、前後荷重や一般的なFR車の例から見て異様にリヤがソフトな設定。リヤのロールを使ってヨー変化をコントロールする独特の操縦性はここから来る。リヤが動きすぎて不安定にならないよう、トーコントロールリンクで旋回時トーインを維持し、前後ロール軸もかなり前下がりの設定となっている。

 リヤサスペンションは、アッパー2本、ロワー2本にトーコントロールリンクを加えた5リンク・マルチリンク式。リヤのアッパーアームジョイントと、ロワーアームのそれの位置を揺動軸が斜めになるよう設定。横力を受けた時に起こるトー変化の路面側の回転軸をアクスル後部することでトーをイン方向に強め、リヤの安定性を生む。ダンパーユニットは、ナックル付けだが、ナックル側の取り付け点にタイヤ設置店を近づけてダンパーの摺動軸をナックルの揺動方向に合わせることでレバー比の変化を抑制。ばね反力と減衰力がつねにリニアに作用するようにしている。

 リヤのアッパーアームジョイントと、ロワーアームのそれの位置を揺動軸が斜めになるよう設定。横力を受けた時に起こるトー変化の路面側の回転軸をアクスル後部することでトーをイン方向に強め、リヤの安定性を生む。

情報提供元:MotorFan
記事名:「 Suspension Watch:マツダ・ロードスター(ND)のサスペンションを解説する