2019年1月31日にカラーバリエーションを一新して登場したDio110。ステップスルーのアンダーボーンフレームに、14インチサイズの大径ホイールを組み合わせているの大きな特徴である。車体色は試乗車のマットギャラクシーブラックメタリックを始め、青、白、シルバーの4タイプ。さらに7月19日からは受注期間限定でパールジャスミンホワイトも追加設定される。



REPORT⚫️近田 茂(CHIKATA Shigeru)

PHOTO⚫️山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

ホンダ・Dio110……231,120円

 スクーターデザインを採用しながらも大径ホイールという組み合わせは、、決して珍しい存在ではないのだが、 PCXが登場する以前は、日本市場ではあまり大ヒットした記憶が無い。

 スクーターには必須要件であるシート下収納スペースを稼ぎ出すにはタイヤの大きさが弊害となるなどネガな部分があるからなのかもしれない。



 しかし、収納容積を欲張らないのなら、大径ホイールの採用はとっても嬉しい。難しい事は割愛するが、大径ホイールの方が車輪の遠心力(回転慣性エネルギー)が強く作用して落ち着いた乗り味を発揮してくれるからである。

 欧州や東南アジア圏など道路事情が日本より荒れた場所では、こうした基本性能の高さが見逃せない魅力となり、ユーザーの確かな支持を集めるのだろう。

 まずは125ccクラスより軽量級である点がグンと親しみやすく感じられる。車重はちょうど100kg。試乗撮影はリード125と一緒に行なったが、114kgあるそれと比較するとDio110の扱いはとても気軽である。

 全体的なフォルムはスマートだが、小さくはなく、それなりに立派なサイズ感がある。そのためハンドルや、リヤのスポイラーをグリップがわりに握っての取り回しもライダーの姿勢が自然で軽快だ。



 エンジンにとっても負担が少ないことは明らかで、動力性能的に実用上はまるで遜色ない走りを発揮してくれる。空冷OHC単気筒エンジンはボア・ストロークが50×55.1mmのロングストロークタイプ。 

 この出力特性が実に絶妙。軽量であることも相まって、実用域で何不足のないパフォーマンスを披露する。高回転域を頼る感じではなく、中速域で発揮される柔軟なトルク特性が賢く活用される雰囲気で、スロットルレスポンスに不足のない力強さを体感していられる時間が長いのである。



 そして細身の大径タイヤが発揮する軽快な操縦性と頼れる直進性を発揮する安定感がとても良い感じ。正直言って、筆者は大径ホイールの乗り味は安心感があって好きである。



 シート下収納容量は決して大きくはないが、基本的なメットインスペースは確保されており、日々の足代わりに使うスクーターとしてはとても都合の良い道具になると思えた。

◼️ディテール解説◼️

全体のマットブラックの中でしっかり目立っているのは、NISSIN製のシングルピストン油圧キャリパー。ピンスライド方式が採用されている。

ピリンオン(後席用)ステップを出したところ。タンデムランでもゆったりした乗車姿勢がとれる。

エンジン右側は冷却ファンとマフラーが見える。後輪はドラムブレーキ式。ユニットスイング+モノショック方式だ。

フロントポケットは左側にペットボトル飲料が入れられる。センターにはおなじみのコンビニフックが設けられている。

ほぼフラットなロングシート。シート長は670mm。前席分は400mmある。クッションは硬めだが座り心地は良い。

走行中はこのスペースが自由に使える。通勤利用等には十分なスペースだ。
ジェットヘルメットが余裕で入れられる。


中央に位置する大きなメーターデザインが印象的。メーター周辺のパネルデザインもスッキリと綺麗だ。

フロントパネル左端にレイアウトされた各種スイッチ。中央がホーンボタンだ。
右側のスイッチは二つ。セルスターター用スイッチと、上に位置するのは、アイドルストップのオンオフスイッチ。


左ブレーキレバーの前方には細いロッドが出ている。これはサイドブレーキ用。ブレーキロックをきかせられる仕組みだ。
イグニッションキーはいたずら抑止用のシャッター付き。右側のスイッチはシートロックを解除するものだ。


大きくよく目立つ文字盤のスピードメーター。燃料計と共にとても見やすい。

リヤスポ状のテール周りは荷掛けフックもあり、グラブバーがわりにもなる。赤い色のアクセントがお洒落。

⚫️足つきチェック(ライダー身長170cm)



両足はベッタリと楽に地面を捉えることができる。シート高は750mm。跨った感触としてはバイクに近い雰囲気がある。ステップスルーなので、シートへのアクセスも容易だ。


◼️主要諸元◼️

Dio110

車名・型式 ホンダ・2BJ-JF58

全長(mm) 1,870

全幅(mm) 690

全高(mm) 1,085

軸距(mm) 1,255

最低地上高(mm)★ 130

シート高(mm)★ 750

車両重量(kg) 100

乗車定員(人) 2

燃料消費率*1(km/L) 国土交通省届出値:

定地燃費値*2(km/h) 57.9(60)〈2名乗車時〉

WMTCモード値★(クラス)*3 54.0(クラス 1)〈1名乗車時〉

最小回転半径(m) 2.0

エンジン型式 JF58E

エンジン種類 空冷4ストロークOHC単気筒

総排気量(cm3) 108

内径×行程(mm) 50.0×55.1

圧縮比★ 9.5

最高出力(kW[PS]/rpm) 6.6[9.0]/7,500

最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 9.3[0.95]/5,500

始動方式★ セルフ式(キック式併設)

燃料供給装置形式 電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI) 〉

点火装置形式★ フルトランジスタ式バッテリー点火

燃料タンク容量(L) 5.2

変速機形式 無段変速式(Vマチック)

タイヤ

 前 80/90-14M/C 40P

 後 90/90-14M/C 46P

ブレーキ形式

 前 油圧式ディスク

 後 機械式リーディング・トレーリング

懸架方式

 前 テレスコピック式

 後 ユニットスイング式

フレーム形式 アンダーボーン



■道路運送車両法による型式認定申請書数値(★の項目はHonda公表諸元)

■製造事業者/Honda Vietnam Co.,Ltd.

■製造国/ベトナム ■ 輸入事業者/本田技研工業株式会社

情報提供元:MotorFan
記事名:「 【試乗レポ】細身のタイヤが超軽快!だからDio110は万人にオススメ/ホンダ