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残り2カ月、見えない未来像=「国の行く末」論争乏しく―韓国大統領選


 【ソウル時事】3月9日の韓国大統領選まで2カ月と迫った。だが、革新系与党「共に民主党」候補の李在明前京畿道知事は生活密着型公約が中心で、保守系最大野党「国民の力」候補の尹錫悦前検事総長は「政権交代」以外のメッセージに乏しい。両氏とも国政未経験。疑惑や家族の問題に焦点が当たり、どういう国に導くか方向性が見えないと指摘される。  李氏は「脱毛治療剤の健康保険適用」「動物病院の診療報酬制導入」といった身近な公約を多数発信することに力を入れる。自治体首長の経験を踏まえ、政策通をアピールする狙いがあるが、「ポピュリズム」とも批判される。歴代選挙に通じた政治学者の康元沢ソウル大教授は「主張は多いが、それを貫く方向性がない」と手厳しい。  また、李氏は全国民に一律の家計支援を行う持論の「基本所得」を事実上撤回するなど、軌道修正が少なくない。「現実主義的」という評価もある一方で、信頼性に欠けるという声もある。  一方、昨年12月から尹氏の選対トップを務めた金鍾仁氏は、たもとを分かった今月5日、「大統領になったら国をどうするというビジョンが見えないから迷走するんだ」と支持率下落に苦しむ尹氏をこき下ろした。  文在寅政権への不満から「政権交代」を求める世論が半数を超える。尹氏は検事総長として政権と対決した「反文在寅」の象徴。康氏は「尹氏は『反文在寅』世論に乗れば勝てると安易に考えたのではないか」と評した。  過去の大統領選では格差是正を目指す「経済民主化」や「地域均衡発展」といったテーマが打ち出されたが、今回は見当たらず、政策論争も低調だ。文政権下で高騰した不動産問題への国民の不満は大きいが、「価格安定化」以外の方向性を出しにくい。かつては保守・革新間で争点になった北朝鮮問題も対立軸になっていない。  康氏は今の韓国社会の課題として、格差是正、政治志向や世代・性別間の分裂を抱える社会の統合などを挙げる。しかし「両氏とも国政経験がなく問題意識が薄い」と指摘。「先進国になったが人々は幸福になっていない。新たな社会の目標をどう設定するかといった論議が必要だ」と語った。 【時事通信社】 〔写真説明〕取材に応じる韓国の康元沢ソウル大教授=4日、ソウル
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