はじめに
紅葉スポットは全国に多くありますよね。
しかし、滋賀県の「西明寺」では、なんと紅葉と桜を一緒に楽しむことができるんですよ。
今回は、そんな「西明寺」の見どころをご紹介いたします。
湖東三山 西明寺とは?
「湖東三山 西明寺」(こうとうさんざん せいみょうじ)は、平安時代の初期に創建されました。
しかし、創建した三修上人は半ば伝説化した行者となっています。
その三修上人が、琵琶湖の対岸の山にたなびく雲が紫色であるのを発見し、ぽんと神通力で琵琶湖を飛び越えて、紫の光の場所やってきました。
すると、現在の「西明寺」のある場所に池があり、紫色の光が差していました。
それを見た三修上人が池に祈念したところ、薬師如来像が出現し、その姿を刻んでご本尊としたのが「西明寺」です。
あくまで、このお話は伝説だとは言われていますが、すでに鎌倉時代には現在の形にほぼなっていたらしく、それより前に創建されたと考えられています。
「西明寺」では紅葉と桜が同時に鑑賞できるスポットがある
「西明寺」には、樹齢350年を超えるモミジの古木もあり、境内一円で鮮やかに色付いた豪華絢爛な紅葉は圧巻です。
また、境内や本坊表庭、本堂横には不断桜と言われる県の天然記念物に指定されている桜の木があります。
この不断桜は、秋~春にかけて開花する桜で、樹齢が約250年のものもあります。
この不断桜の咲く時期の特性から、「西明寺」では紅葉と桜を同時に楽しむことができるのです。
紅葉の紅と不断桜の白に近い小さな花びらが映えて、日本の自然の美しさを感じさせてくれます。
紅葉と一緒に国宝も合わせて楽しもう
紅葉の中に彩られた景色の中に佇む「西明寺」の本堂と三重塔は、国宝に指定されています。
実は本堂と三重塔は、織田信長が比叡山延暦寺の焼き討ちから、近江国にある比叡山傘下のお寺を焼き払うように命令が下りました。
当然「西明寺」もそのターゲットとなっていたのですが、寺僧が機転をきかせて山門近くの房舎を激しく燃やして、「西明寺」が焼失したように見せかけたのです。
そのため山奥にあった、本堂や三重塔は焼き討ちを免れました。そんな歴史を持つ国宝と三重塔を、ぜひその目で見てみてくださいね。
滋賀県にある「西明寺」へのアクセス方法
【公共交通機関を利用する場合】
新幹線を利用して、米原駅からタクシーを利用して約30分ほどで到着します。
または、JR東海道本線の彦根駅からタクシーを利用して約20分、JR東海道本線河瀬駅からはタクシーで約15分です。
近江鉄道の尼子駅からもアクセス可能で、こちらはタクシーを利用して約12分ほどです。
彦根駅からは、湖東三山連絡シャトルバスが運行していますので、こちらも利用することができます。
市内には、予約型の相乗りタクシーもありますので、相乗りが苦手でない方はこちらもおすすめです。
【車を利用する場合】
湖東三山スマートインターから、信号を右折して国道307号線を直進して約3分で到着します。
ただし、こちらのルートETC搭載車に限ります。
◆京阪神方面からは、名神高速道路八日市ICをおりて、八日市IC交差点を直進後、近江大橋を超えて、池之尻交差点を左折します。
その後、国道307号線を直進して約10分ほどで到着します。
◆中京方面からですと、名神高速道路の彦根ICから信号を左折して、国道307号線を直進して約20分ほどで到着します。
◆湖東三山 西明寺
住所:滋賀円犬上郡甲良町大字池寺26
電話番号:0749-38-4008
湖東三山 西明寺
おわりに
「西明寺」の紅葉は国宝級といわれており、とても鮮やかで美しい紅葉を見ることができます。
一度は織田信長によって焼失の危機に合った「西明寺」が今も健在し、私たちに美しい姿を見せてくれるなんて、歴史の歯車の不思議さを感じますね。
ぜひ、一度「西明寺」に紅葉狩りに訪れてみてください。