はじめに
先日、惜しまれつつもこの世を去った演出家・蜷川幸雄(にながわゆきお)さん。
娘である蜷川実花(にながわみか)さんが6歳になる頃までは、父親の蜷川幸雄さんが中心になって子育てをしていたことをご存知ですか？
この蜷川幸雄さんの過激とも思える子育てが、「写真家・蜷川実花」を創りだしたんです。
実は深い学びが得られる、蜷川幸雄さんの名言の数々を蜷川実花さんエピソードとともにご紹介します。
蜷川実花さんの父・蜷川幸雄さんの名言▶︎精神的にも経済的にも自立しろ
蜷川実花さんはは、父・蜷川幸雄さんに幼いころから「精神的にも経済的にも自立しろ」と言われていました。
自立していれば選択肢も増えるし、自由度も増える、つまり幸せになれるということなんです。
自分自身の生き方はもちろんですが、恋愛においても自立していれば選択肢が増えるんです。
依存する女性だと、依存する生き方しか選択肢がなくなってしまいます。
どうしても父の名前が自身に付いてまわる蜷川実花さんは、割と早い時期から「蜷川実花個人として認められるには、どうすれば良いか」ということを考えていたそうです。
蜷川実花さんの父・蜷川幸雄さんの名言▶︎人の目を気にするな
蜷川幸雄さんは、蜷川実花さんが幼い頃によく新宿の雑踏の中に連れて行ったそうです。
そして「みんなが右に進んでも、自分が左だと思ったら左に行きなさい」と教えていたのです。
これは、人の目を気にしないで自分の価値観を信じなさい、ということだそう。
人の目が、自分をがんじがらめにして身動きが取れなくなるのはもったないない。
この言葉が後に、蜷川実花さんの作品に大きく影響し、生きて行く上での財産となっているようですよ。
蜷川実花さんの父・蜷川幸雄さんの名言▶︎男に騙されるな、騙せ
「男に騙されるな、騙せ」。何とも過激すぎますが、蜷川幸雄さんが蜷川実花さんに言って聞かせた言葉なんです。
確かに親なら、娘が男性に騙されて欲しくないと思うのは当然です。
しかし、たいていの親は「騙すのもダメ」と考えるのではないでしょうか。
何とも破天荒な考えだと思ってしまいますが、この騙せ、という言葉は金銭などを要求するべきだという言葉ではなく、男性にとって魅力的な女性になってほしい、という思いがあったのかもしれませんね。
蜷川実花さんの父・蜷川幸雄さんの名言▶︎妬むより妬まれろ
蜷川実花さんが写真家としてデビューしたばかりの頃に妬まれて落ち込んでいた際、父である蜷川幸雄さんに言われた一言が「妬むより妬まれろ」だったんです。
確かに人を妬んでもそこから何も生まれない。
けれど人から妬まれるということはそれだけ人より優れている、という証明にほかありません。
当然といえば当然な言葉ですが、何とも蜷川幸雄さんらしい過激な一言ですね。
そんな言葉をかけられて育ったからこそ、今の蜷川実花さんがあるとも言えます。
写真家・蜷川実花さんの美しい写真たちは、蜷川幸雄さんの影響を多大に受けているんですね。
蜷川実花写真展「Light of」
おわりに
一見すると過激すぎる発言も、娘である蜷川実花さんに幸せになって欲しいという想いがあったからこそ。
物事の本質を捉えるかのような言葉の数々は、私たちも考えさせられるものばかりですよね。
全てを真似することはできませんか、一度じっくり考えてみてはいかがでしょうか？
