はじめに
“和風”なフードへの支持があつい台湾。スイーツ界では、抹茶フレーバーを筆頭に、和のエッセンスを取り込んだ甘味があれこれ見つかります。隠れ家的な焼き菓子店「七見櫻堂」もそのひとつ。5月は桜をイメージした期間限定商品に注目を。台湾茶フレーバーのスイーツは、旅行のお土産にもぴったりです。始まりは手作りチョコレートから。祝い菓子の喜餅も手がける焼き菓子店に。
路地を入った先にある通好みのスイーツショップ「七見櫻堂」。お店の中に一歩入ると、手作りのチョコレートやビスケット、ケーキなどの甘い香りに包まれ、ぐっと気分があがります。この季節は優しいピンク色でデコレートされ、春爛漫といった雰囲気に。この「七見櫻堂」は、手作りチョコレートから始まったスイーツ専門店で、立ち上げから16年、多層的な風味の多様な焼き菓子を開発、今では結婚式の引き菓子“喜餅”、生後満1か月のお祝い返しのケーキ“彌月蛋糕”といった特別な日のギフトも手がけています。台湾茶フレーバーも。人気のクッキーサンドはお土産に最適!
特に人気なのが、クッキーサンド《三明治餅》。キメ細やかなケーキのようなしっとり感とサクサクした食感を兼ね備えたクッキーに、濃厚で滑らかなクリームを合わせています。厳選された特色ある素材で作られたクリームのフレーバーは、北海道生乳、濃厚ココア、静岡抹茶、宇治ほうじ茶、文山包種茶、坪林鉄観音茶など、フレッシュフルーツの食感が楽しめるパイナップルクリームといちご生乳サンドも人気です。また、新発売のダブルサンドは、アールグレイ&レモン、キャラメルアップル&クリームと2種類のフレーバーが楽しめる斬新さが魅力。季節限定の“櫻花祭”は、桜の花の塩漬けがトッピングされた春らしいフレーバーです。口の中を桜吹雪が吹き抜ける!? 季節限定、春らしさ満点のムースケーキ。
桜にちなんだ5月限定のスイーツの大本命は、淡いピンク色が目を引く《櫻花蛋糕櫻花盛開時》。いちご&チェリーのゼリー、クランベリームース、アーモンドのスポンジケーキ、ライチ&ローズのムースなどを重ねた多層的なケーキで、甘酸っぱさの桜吹雪が口の中を吹き抜けていく…そんな爽やかな味わいが楽しめます。濃厚な抹茶とビターなチョコを楽しむ、大人仕様のケーキ。
継続中の抹茶フェアの注目株は、抹茶とブラックチョコレートの8層のケーキ《八重茶宴》。京都・小山園の抹茶で作ったガナッシュ、抹茶&アーモンドのスポンジケーキ、抹茶のムース、カカオ70%のチョコレートガナッシュなどを重ね、一番上には透明なゼリーをオン。抹茶とチョコが織りなす、濃厚で風味豊かなケーキの完成です。平安の女流歌人をイメージした雅な佇まいに注目を。
華やかでありながら控えめな紫紅色、上品な装飾のケーキ《小野小町》は、平安初期の女流歌人をイメージして作られた一品。新鮮なブラックベリーを煮詰めて作った自家製ゼリー、ティラミスに使用されるイタリア産のマスカルポーネチーズ&ホワイトチョコのムース、アーモンドのスポンジケーキを重ね、甘酸っぱくも濃厚なスイーツに仕上げました。才色兼備な歌人と同様、見た目も味も絶妙な組み合わせ、一度食べたら忘れられない美味しさです。プチスイーツでは、メレンゲの焼き菓子・ダックワーズ《達克瓦茲》も見逃せない人気商品。表面には砂糖の粒感が残っていて食感はサクサク、中はしっとりと弾力を感じる焼き上がり。味の変化が楽しめるダブルクリーム入りで、ラム&レーズン、アールグレイ&ラズベリー、レモン&ヘーゼルナッツがラインナップ。暑い季節に向く、さっぱりした味わいです。
楽しみ方いろいろ。濃厚なクリームがトロトロと溢れ出すスフレ。
生チーズの“溶岩スフレ”《方度乳酪》は、切り込みを入れるとトロリと出てくる餡がポイント。餡のベースは、北海道十勝のよつ葉乳業のクリームチーズ、フランスのElle&Vireのマスカルポーネチーズと生クリーム。口に入れると一瞬で溶けるスフレと濃厚な餡のコンビネーションが魅力です。冷凍して、あるいは電子レンジで加熱していただくと、それぞれに全く違う食感が楽しめます。クリームたっぷりの一口パイは、考え抜かれたサイズ感がポイント!
《口袋千層》は、フランス風のミルフィーユ。麺棒でセミの羽のように薄く伸ばした手作りの生地を重ねて焼き上げたパイ、滑らかでふっくらしたクリームのハーモニーが絶妙です。フレーバーは、チョコバナナ、ラズベリー&ライチ&ローズ、ゆず抹茶で、いずれも甘すぎず、素材のピュアな味が感じられるクリーム。5cmの一口サイズで、ポケットに入れられるおやつとして楽しめる人気商品です。和風テイストを全面に出したラッピングが好評!
目にも楽しい焼き菓子にくわえ、ギフト用のパッケージも独創的で、リユースしたくなる素晴らしさ。結婚式の引き菓子“喜餅”、生後満1か月のお祝い返しのケーキ“彌月蛋糕”、手土産…と、いずれの用途でも商品を自由に組み合わせることができ、特製の木箱、または缶に詰めて和紙でラッピング。特別なギフトの完成です。また、平安時代から伝わる日本の伝統・風呂敷を使った包装も好評です。レトロで華やかな柄行きの布は、結び方ひとつで表情を変え、気持ちのこもった贈り物となること請け合い。再利用できて環境にもやさしく、今の時代の空気に合ったラッピングといえるでしょう。店内ではイートインも可能。師大店ではソフトクリームもいただけます。
「七見櫻堂」は、これまでに新北市板橋と台北市の師大の2店舗を展開。桜の壁飾り、畳、和傘などを配した店内は江戸情緒満点。イートイン・スペースではアフタヌーンティーを楽しむこともでき、師大店では、いちご、チョコレート、抹茶味のソフトクリームを販売中。異国の台湾に広がる和風空間で味わうスイーツ…このミックスカルチャーは体験の価値大です。◆七見櫻堂
板橋門市
住所:新北市板橋區民生路二段240巷34號1樓
電話:+886-2-2258-0506
師大門市
住所:台北市大安區泰順街28號1樓
電話:+886-2-3365-2252