はじめに
新潟県を走るほくほく線で運行されている「ゆめぞら」は、なんと日本初のシアター・トレイン!
コンピューター・グラフィックで作られた臨場感あふれる映像を楽しんでみませんか?
「シアター・トレイン「ゆめぞら」号」とは①驚きの発想
新潟県の越後湯沢と直江津を結ぶほくほく線の沿線では、田園風景などの風景を楽しめます。ですが、走路の全体の7割がトンネル。トンネル内は景色が見えないばかりか、暗くなるのであまり楽しみがないですよね。
そこで、お客さんを楽しませるにはどうしたらいいかと考えて生み出されたのが、日本初のシアター・トレインだったんです!
車内が暗くなるトンネル通過時に、映像を天井に映し出すようにし、天井がスクリーンに早変わり。欠点だったトンネルの多さを逆に一番の強みに変えてしまう発想が素晴らしいですね。
「シアター・トレイン「ゆめぞら」号」とは②上映トンネルは5つ
シアター・トレイン「ゆめぞら」の運行区間は、越後湯沢から直江津です。この間にある5つのトンネルに入ると、上映が始まります!
第1・第2飯室トンネルで3分間、深沢・霧ヶ岳トンネルで3分間、鍋立山トンネルで5分間、薬師峠トンネルで5分30秒間、赤倉トンネルで5分30秒間、の合わせて22分間の上映になります。
このトンネルに入って車内が暗くなったら、天井を見上げてくださいね。
「シアター・トレイン「ゆめぞら」号」とは③5つの映像
「シアター・トレイン「ゆめぞら」号」で上映される映像は5つあります。それぞれのトンネルで違った映像が見られるようになっています・
アップテンポな音楽に合わせてリズミカルに花火があがる「花火」、優しいメロディに合わせて鳥が飛び立つ「天空」、イルカたちがビートに合わせて泳ぐ「海中」、解説付きの「星空」、神秘的な音楽のなかを進んでいくような「宇宙」です。
どれも美しい映像ばかりなので、次第にトンネルに入るのが楽しみになってきそうですね。
「シアター・トレイン「ゆめぞら」号」とは④映像技術の結晶
「シアター・トレイン「ゆめぞら」号」の映像は、電車の天井に映されますが、これは大変な技術のいることなんです!
天井の平らなところだけでなく、迫力を出すために天井全体に映されているので、ピントを合わせたりするのが難しいんですね。
ですがこの技術を可能にしたのが、「三菱電機エンジニアリング株式会社」。雪が降りしきる新潟の車両工場に何度も通い、寝泊りして作業をおこなったそう。
そんな努力のかいもあって、天井全面に映像を映すことに成功しました。
上映方式は2つあり、ひとつはブラックライトによるイルミネーションをバックに中型の画面にさらに映像を映すB方式、もうひとつは天井全体に動画が映し出されるA方式です。
B方式は落ちついていてムードがあり、A方式は迫力満点の映像になっています。
車両によって違うので、何回も乗って見比べたくなりますね。
ほくほく線 ゆめぞら
おわりに
日本初のシアター・トレインである「ゆめぞら」は、トンネルに入ると天井に映像が上映される、とても幻想的な雰囲気の電車です。
全部で22分間の上映なので、見逃さないように楽しんでくださいね。