はじめに
「天空の城」や「日本のマチュピチュ」としてCMで人気になった「竹田城跡」。山の頂上にある山城跡は、雲海に包まれた姿が美しいとして有名なスポットです。秋の連休には、雄々しくて幻想的な「竹田城跡」に足を運んでみませんか?
現存する日本屈指の山城遺構
「竹田城跡」は、詳細は不明ながらも室町時代には存在していたとされている、とても古い山城の遺跡です。標高353メートルの山頂にあり、13年の年月をかけて作られたと言われています。
江戸時代には廃城となりましたが、今でも東西約100メートル、南北は約400メートルの石垣がほぼ完全な形で残っているという、全国的にも珍しい完存する遺構です。虎が臥しているように見えるので、「虎臥城(とらふすじょう、こがじょう)」とも呼ばれています。
雲海に浮かぶ姿が人気
「竹田城跡」が注目されたのは朝霧が発生した時に雲海に巻かれ、まるで天空に浮いているように見えることがきっかけです。標高が高い場所に存在しているため、そのままでもマチュピチュを思わせる天空の城のようですが、雲海発生時の雲の中に浮いている姿は瞬きができないほど幻想的です。
「竹田城跡」が一番美しい姿を見せてくれるのは、雲海に朝日があたる瞬間。恋人の聖地にも認定されているスポットなので、大切な人と一緒に神秘的な姿を見られたら最高ですね。
雲海を見るには?
雲海に包まれた「竹田城跡」を見たいのであれば、晩秋の早朝に行くのがベストとされています。雲海の発生には色々な条件がありますが、そのうち昼と夜の寒暖の差が激しく、風が弱く、放射冷却のあるよく晴れた日に発生しやすい現象とされています。それを満たしやすいのが晩秋の早朝、というわけです。
そのため、雲海に浮かぶ「竹田城跡」を見るなら明け方には登っている必要があるといえます。雲海は晩秋ならいつでも発生するわけではなく、自然現象のため運に任せるしかないのも事実です。霧が発生していたらチャンスではありますが、あまりにも霧が濃いと登るのも危険です。必ず濃霧注意報をチェックしておきましょう。
ちょっとしたトレッキングにも最適
「竹田城跡」へは、最寄りのJR駅から駅裏登山道を通れば40分ほど、健脚者向けの表米登山道なら40分、南登山道では60分ほどの距離になるので、ちょっとしたトレッキングにも最適です。自信がない場合は、中腹第2駐車場に車を止めれば20分ほどで到着します。
「竹田城跡」自体も見学には30分から60分ほどかかるので、アクティブな旅をしたい人はぜひ立ち寄りたい観光名所です。
◆竹田城跡
住所:兵庫県朝来市和田山町竹田古城山169
電話番号:079-674-2120
営業時間:3月1日~翌1月3日8:00~18:00(閉館、時期により異なる)
定休日:期間中無休
料金:大人(高校生以上)500円、中学生以下無料
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おわりに
高い山頂に山城の石垣が残り、歴史を感じさせてくれる「竹田城跡」は現代の天空の城です。雲海に包まれた姿が見られる期間は限られていますが、行く価値のある幻想的な風景が広がっていますよ。