はじめに
日本のアニメスタジオの中でも、世界的に最も評価が高いと言っても過言ではない「スタジオジブリ」。
そのスタジオジブリがアニメ化しようとして、最終的に断念した作品があることを知っていますか?
今回は、幻となってしまった物語をご紹介します。
スタジオジブリがアニメ化を断念した作品①『長くつ下のピッピ』
『長くつ下のピッピ』は、世界中で愛されている童話です。
ピッピという女の子は、男の子のような力持ちのおてんば娘♪
そんなピッピを主人公にした物語のアニメ化を、企画したスタジオジブリ。宮崎駿(みやざきはやお)監督がまだ30代の頃の話だそうです。
スタジオジブリはアニメ化に向けて、字コンテや、イメージボードの制作まで行っていましたが、その当時は原作者からの承諾が下りず、断念。
その後、原作者の孫からアニメ化の打診を受けましたが、今度はスタジオにとってその時期ではなかったとして、やはりアニメ化を諦めてしまったそうです。
スタジオジブリがアニメ化を断念した作品②『ぐりとぐら』
次にご紹介するのは、中川李枝子(なかがわりえこ)さんの作品で、子供の頃に読んだことがある方も多い、絵本『ぐりとぐら』です。
中川さんは宮崎監督と古くから親交があり、お互いを尊敬しあう仲なんだそうです。
スタジオジブリの映画『となりのトトロ』のオープニングテーマ「さんぽ」も、中川さんが作詞をしたんですよ♪
そんな仲の良いお二人なら、アニメ化が実現できたのでは?と思ってしまいますが、この作品に関しては、宮崎監督が断念。
「ぐりとぐら」の世界観をアニメにすることは、とても難しいと判断したようです。
スタジオジブリがアニメ化を断念した作品③『ごん太を殺せ!』
次にご紹介するのが、りぼんで連載された人気漫画『赤ずきんチャチャ』の漫画家・彩花みん(あやはなみん)さんの短編コミック『ごん太を殺せ!』です。
この作品は、死神の少女が高校生のごん太の魂を狙う、という王道の死神コメディです♪
『もののけ姫』が制作されている最中に企画が持ち上がりましたが、結局制作には至らなかった幻の作品です。
スタジオジブリがアニメ化を断念した作品④『アンカー』
最後にご紹介するのが、『アンカー』です。
『イノセンス』などのアニメ映画監督・押井守(おしいまもる)さんを迎えて、制作される予定だった作品なんです。
こちらは『陰陽師』の原作者として知られる小説家・夢枕獏(ゆめまくらばく)さんと、宮崎駿監督のコラボレーション企画で、東京の街を舞台にした物語になるはずでした。
展開としては、平凡な浪人生が謎の少女を守るために、東京の街を冒険するという内容だったようです。
ですが、企画会議のときに物語の方向性がまとまらず、口論となってしまい、制作を断念したとのこと。
押井守監督のジブリ作品を見てみたかったな……と思ってしまいますね。
おわりに
いかがでしたか?スタジオジブリが制作を断念した作品を4つご紹介しました。
みなさんの中でも、「これはジブリで映画化してほしい!」と思う、とっておきの作品がきっとあるはず。
宮崎駿監督は長編映画からは引退するようですが、短編でもいいので、また新しい作品を企画してくれたら嬉しいですね♪