はじめに
コロナ禍で旅に行けなくても、爽快な景色を見てリフレッシュしたい! 今回はそんな気分にぴったりの解放感があってNo密な東京の展望スポットを最新の景色とともにご紹介。心地よい風を浴びながら風景を楽しめる「隠れ展望スポット」でひと息ついてみては。Text&Photo:かねだひろ
【1】新丸ビル「丸の内ハウス」テラスから見た東京駅方面/千代田区
△東京駅丸の内駅舎と高層ビル群日本を代表するターミナル駅である東京駅。2012年には創建当時の姿を再現した丸の内駅舎保存・復原工事が完了し、日本近代建築のパイオニアである辰野金吾が設計した優美な駅舎が蘇った。この東京駅丸の内駅舎が一番きれいに見られる展望スポットが、新丸ビル7階の飲食店ゾーン「丸の内ハウス」の東京駅側テラスだ。
クラシカルな雰囲気の駅舎と、太陽の光がキラキラと反射する近代的な高層ビルとのコントラストも美しく、今現在も、巨大なバスターミナルや日本初のブルガリホテル「ブルガリ ホテル東京」が2023年に入る高さ240mの超高層ビルが建設されている姿を目撃できる。夕暮れや夜にはまた違う表情を見せてくれるのでシーンに合わせて楽しんでほしい。
△「丸の内ハウス」テラスの雰囲気
「丸の内ハウス」は新丸ビル7階にある飲食店ゾーンで、個性豊かな9つのレストランのドリンクや料理を外周を囲むテラスで楽しむことができる。開放的な空間で新たな生活様式に合った食事ができる展望スポットともいえる。東京駅側は目の前に丸の内駅舎をどーんと見られる特等席だが、皇居側テラス側も皇居の奥に国会議事堂、そして天気が良い日には富士山も望めるロケーションなので、ぜひともいろんな場所から眺めてみてほしい。
◆新丸ビル
住所:東京都千代田区丸の内1-5-1
営業時間:一部の店舗にて営業時間を短縮。ショップ&サービス11:00~20:00(一部を除く)、レストラン11:00~20:00(一部を除く)
【2】アルカキット錦糸町の屋上広場から望む東京スカイツリー(R)/墨田区
△東京スカイツリーの夕暮れを彩るライティング左右対称の美しい東京スカイツリーが望める展望スポットとして紹介したいのがアルカキット錦糸町の屋上広場。比較的低いビル群の中に、にょきっとそびえ立つ姿はどこか異空間に迷い込んだような感覚になると同時に、東京スカイツリーの圧倒的な高さを実感することができる。特に今の時季はライティングも美しく見えるのでおすすめ。天を突き刺すような東京スカイツリーの姿はとても力強く、私にとってもパワースポット的な場所となっている。
△屋上広場の雰囲気
アルカキット錦糸町はJR錦糸町駅北口に隣接するショッピングモール。もともとは錦糸町そごうとして開業した施設だったが2002年にアルカキット錦糸町として再開業した。7階には国内最大級の「ザ・ダイソー」も。屋上広場がある11階は19時まで開放されている。東京スカイツリーだけでなく、線路を走る電車や、E217系をはじめとした車両が並ぶ留置線など、トレインビューが望める錦糸町駅側も人気があり、ひとりでも家族でも楽しめる展望スポットだ。
◆アルカキット錦糸町
住所:京都墨田区錦糸2-2-1
営業時間:1月8日~当面の間、一部を除き10:00~20:00
【3】豊洲市場の屋上緑化広場から見る江東区~東京臨海部の景色/江東区
△晴海ふ頭と東京臨海部の景色2018年10月に新たな日本の中核市場として開場した豊洲市場。6街区(水産仲卸売場)の屋上にある緑化広場からは、海風を浴びながら江東区の街並みと東京臨海部の景色を眺めることができる。なかでも東京2020大会選手村が立ち並ぶ姿のほか、高層ビル群の中には東京タワー、さらにはレインボーブリッジからお台場までの大パノラマと、東京が一望できる西側の景色は圧巻。ザ・東京という景色を目にしながらも、一面に広がる芝生が心地よく、どこかのんびりとした気分にもさせてくれる空間になっている。
△屋上緑化広場の雰囲気
現在豊洲市場の見学は中止となっているが、6街区にある「豊洲ぐるめ」飲食店や、屋上緑化広場は朝5~15時まで利用することができる。東京らしい景色を背景に撮影できる場所として、最近ではロケやMVでも使用されることも増え、今後さらに人気の展望スポットになりそうだ。
◆豊洲市場
住所:江東区豊洲6-6-1
営業時間:3月7日まで見学中止。豊洲ぐるめ、屋上緑化広場など一部5:00~15:00
【4】若洲昇降タワー・東京ゲートブリッジから見る東京都心・臨海地域/江東区
△東京都心・臨海地域の景色(2019年撮影)海の上から景色を眺める展望スポットとして紹介したいのが若洲昇降タワーと東京ゲートブリッジ歩道。若洲昇降タワーは9階が展望テラスになっており、若洲海浜公園の先にそびえ立つ東京スカイツリーや、葛西臨海公園の観覧車、東京ディズニーリゾートなどが望める。
より解放感を得るなら東京ゲートブリッジを散歩するのがおすすめ。歩道は都心側に設けられており、都心の高層ビル群、東京タワー、コンテナ埠頭に海を行きかう船、さらに空には羽田空港を発着する飛行機の姿などを見ながら海上ウォークを楽しむことができる。
△東京ゲートブリッジ歩道から見る若洲公園(2019年撮影)
東京ゲートブリッジは「恐竜橋」とも呼ばれる変わった形をしているトラス橋で、2012年の開通から東京湾の新しいランドマークになっている。
現在は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3月7日まで臨時閉鎖となっているが、開放再開した際には、空と海の間からみる東京の大パノラマをぜひ堪能してみてほしい。ちなみに橋の反対側にある中央防波堤埋立地側に降りることはできないのだが、埋立地の大田区側には「令和島」という町名がつけられている。令和という時代に令和という名前がついた場所を見ることができる場所でもあるということも紹介しておきたい。
◆若洲昇降タワー・東京ゲートブリッジ
住所:東京都江東区若洲3-1
※3月7日まで臨時閉鎖中
おわりに
都内には少し高い位置から景色を眺められるNo密な展望スポットがたくさんあり、見下ろせば日々変化し続けている東京の街並み、見上げれば清々しい空が広がっていて心地がいい。今回紹介した場所は全て無料の展望スポットなので、気になる場所があればぜひとも足を運んでみてほしい。日本全国の展望タワー、展望台などの展望施設を約350 か所以上巡っている展望タワー・展望台マニア。著書に『日本展望タワー大全』(辰巳出版)。『マツコの知らない世界』(TBS 系)などメディアにも出演。東京タワーを中心に展望施設の写真や、その日その時に見える景色を発信中。
Twitter @towerup_tw ( https://twitter.com/towerup_tw )
サイト ( https://www.towerup.net/)
※営業時間等は記事公開時のものです。公式サイトをご確認のうえ、感染対策をしっかりとしてお出かけください。