はじめに
最近、自分探しに四国の八十八ヶ所を巡礼する方が増えています。
気になっている方も多いのではないでしょうか?
今回は、そんな方に、「四国巡礼」の魅力と方法をご紹介します。
八十八ヶ所を遍路する「四国巡礼」とは?
四国にある、弘法大師ゆかりの八十八ヶ所のお寺を、弘法大師の足跡を辿って巡拝することを「四国巡礼」と言います。
特に、四国八十八ヶ所を巡礼していくことを「お遍路さん」と言い、巡礼者のことをお遍路さんと呼ぶこともあります。
そのため、四国巡礼のことを「四国遍路」や「四国巡拝」とも言います。
四国巡礼の歴史について
四国巡礼の歴史は古く、平安時代から修験僧の修行の場でもありました。
若き日の弘法大師もまた、讃岐の国の出身であることから、四国で修行を行ったとされています。
その後、弘法大師が入定(悟りをひらくこと)したため、弘法大師の跡を追って遍路を辿って、若い僧たちが修行を始めたことが、はじまりとも言われています。
そして、江戸時代に入ってから、現在のように一般庶民の間に巡礼が浸透しました。
悩みや病を抱えた巡礼者が死に装束に身を包んで、巡礼の途中で事切れても弘法大師のお側に行けるという心持で巡礼していたんだとか。
そのため、現在でも四国巡礼はどことなく神秘的な雰囲気を漂わせているんですよ。
パワースポット巡り♪現在の四国巡礼
江戸時代と比べて現在の四国巡礼は「自分探しの旅」や「パワースポット巡り」や癒しとしての巡礼となっています。
そのため、古来からある順に徒歩での四国巡礼は勿論のこと、車やバイク、ロードバイクやマウンテンバイクなどを使用したり、巡礼を行えるバスツアーなど、様々な形が広がっています。
それに合わせて、巡礼にかかる時間や日数なども大きく差があります。
本来のように徒歩だけで進むと、約40日程度かかります。
車や団体バスツアーを利用すると、8日~11日程度で巡礼することができるんです。
四国巡礼の特色とは
四国巡礼と聞くと、とってもお堅いイメージを持っていませんか?
白装束に杖を持って傘を被り、黙々と歩く……というのは、昔の話です。
現在の巡礼は、古来から続く伝統的な白装束で巡礼し、地域の人々と触れ合うことはもちろん、自分なりに白装束をアレンジした個性的でカジュアルなファッションも人気となっています。
また、最近では巡礼と一緒に、その場所にしかない「スイーツ巡り」や、お寺それぞれの見所のある場所を巡ったりと、スタイルは人それぞれなんですよ。
四国巡礼の見どころ♪
四国巡礼八十八ヶ所には、数多くの弘法大師の伝説や逸話が残っています。
中でも、おすすめするのが礼所22番目「白水山 平等寺」です。
ここで修行していた弘法大師の前に、突如“金色の梵字”が現れました。
弘法大師は喜びの気持ちと供に加持祈祷を行うと、薬師如来像が現れたそう。
その場所に井戸を掘ったところ、白い水が湧き溢れたのです。
弘法大師はその水で身を清めてから、100日間の修行を行いました。
そして、薬師如来像を刻んで本尊としたのが平等寺の始まりだと言われています。
境内にはその時に湧き出た水が「白水の井戸」としてあり、万病に効く弘法大師の霊水として有名です。
他にもたくさんの弘法大師にまつわるパワースポットがあるんです♡
平等寺
四国巡礼に必要な準備するもの
四国巡礼ビギナーの方は、やはり巡礼の基本スタイルをそろえることをおすすめします。
一目で巡礼をしているお遍路さんだとわかるので、地元の方から道を教えて貰えたり、声をかけてくれたりと心暖まる交流をすることができますよ♪
四国巡礼に必要な基本的なものは以下の通りです。
・菅笠(すげがさ)……雨よけはもちろんのこと、日焼けの予防効果もあります。
・輪袈裟(わげさ)……参拝の正装具。おすすめは無地です。
・数珠……自分の家の宗派のものでかまいません。
・金剛杖(こんごうづえ)……弘法大師の化身なので、不浄の場所への持込は禁止です。
・白衣……お遍路さんの正装で、袖のないものもあります。
・頭陀袋(ずだふくろ)orさんや袋……持ち物を入れて運ぶ袋です。
・納経帳(のうきちょう)……参拝した証として墨書と御朱印を各礼所で貰う手帳のことです。
・納札(おさめふだ)……読経もしくは、写経を納めた証として、礼所の本道と弘法大師像の前に納めるものいいます。また、お接待を受けた時の名詞代わりに渡すものです。
・御影入(おみえいれ)……各礼所の納経所で貰う各礼所の御本尊が書いてある絵の保存帳です。
・経本(きょうほん)……四国巡礼専用のものを準備するといいでしょう。
その他、徒歩の方はウォーキングシューズ、カッパ、水筒などがあると便利ですよ♪
四国巡礼の参加方法は?
個人で行う場合は、各礼所に事前予約の必要ありません。
通しで各礼所に番号は振られていますが、どこからスタートしてもかまいませんよ。
遍路用品は一番礼所の他にも購入できる所があるので、お遍路用品を購入する場所をスタート地点とにすれば、効率的ですね。
また、一気に八十八ヶ所を巡るのではなく、四国各県ごとに分けて巡礼することもできます。
それを、一国参り(いちのこくまいり)と言います。
団体バスツアーの巡礼では、スタート地点などが参加するツアーごとに違いますので、それに合わせて選んでみましょう♪
四国八十八ヶ所霊場会公式ホームページ
おわりに
四国巡礼についてご紹介しました。
八十八ヶ所を順に巡るのは大変なことだと思いますが、終わった後の充実感・達成感は素晴らしいものです!
普段生活に疲れている方は、ぜひ八十八ヶ所を巡ってリフレッシュしてみませんか?