はじめに
「のれそれ青森~ひとものがたり~」をコンセプトに掲げる星野リゾート青森屋。「のれそれ」とは、青森の方言で「めいっぱい」という意味だそう。広い敷地内には、青森の文化や食の魅力がめいっぱいちりばめられており、1日中、どころか何日だって楽しめそう。そんな青森屋に、旅色プラス編集部が実際に行ってきました! 前半では、青森のお祭り文化を体感します。
雪ん子がお出迎え
星野リゾート青森屋は、青い森鉄道・三沢駅から車で約10分の場所にあります。最寄りの三沢駅からはもちろん、東北新幹線・八戸駅や新青森駅、青森空港や三沢空港からも無料送迎バスが出ているので、遠方から訪れる際はこちらを使うのがおすすめです。
ホテルの正面玄関では、赤い半纏に藁頭巾をかぶったかわいらしい「雪ん子」がお出迎え。雪ん子は子どもの姿をした雪の精で、青森県に伝わる民話「溶けてしまった雪ん子」をモチーフにしています。到着早々、青森らしさを感じさせてくれる演出が嬉しいですね。
じゃわめぐ広場で縁日気分
チェックインしたあとは、1階にある「じゃわめぐ広場」へ、浴衣を選びに行きました。帯も柄も種類がたくさんあって、宿泊者は誰でも借りられるので、女子は気分が上がること間違いなし! 浴衣の上には雪ん子と同じ赤い半纏を着られるのも素敵です。男性用の浴衣もたくさんありました。
浴衣に着替えた後は、じゃわめぐ広場を散策。「じゃわめぐ」(青森の方言で「ざわめく」の意味)の名前の通り、ざわざわとしていて縁日のような雰囲気です。
まず目についたのがホタテ釣り。ヨーヨーや金魚じゃなく、水槽の中にたくさんいるのは大きなホタテ! 3分間釣り放題なんです。釣る際のポイントは、ホタテが口を開けたところに針を入れ、ぱくっとしっかり閉じるまで待つこと。編集部員の前に釣っていた人も2枚程釣れていたし、1枚くらいは楽勝! と、思っていたのですが……まさかの釣果ゼロ。制限時間に焦ってしまうこともあり、意外と難しいホタテ釣りでした。でも、釣れなくても2枚はその場で焼いてもらえるので安心ですよ。
広場中央にはステージがあり、夜毎に「じゃわめぐショー」が繰り広げられます。青森民謡や津軽三味線を楽しめるのですが、注目は「すこっぷ三味線」。1985年頃に五所川原市のとあるスナックで生まれた、すこっぷと栓抜きで三味線を弾くように演奏するものです。ローカルな文化かと思いきや、なんと世界大会も開かれており、世界各国から約180名が参加するほどの規模なのだとか。青森屋のスタッフもチームを組んで世界大会に出場し、優勝したこともあるそうです。すこっぷと栓抜きの奏でるべんべんという音が意外と耳に心地よく、聞いているとくせになってきます。
夕食はお祭り騒ぎ!
夕食はショーレストラン「みちのく祭りや」に行きました。ステージには県内の祭りで使う山車が並んでいます。左から、八戸三社大祭、青森ねぶた祭り、弘前ねぷた祭り。大きすぎてステージに入らない五所川原立佞武多は、縮小版がお店入り口にありました。どれもすごい迫力です。
食事を楽しんでいると、笛や太鼓の楽し気な音が。八戸三社大祭、弘前ねぷた祭り、五所川原立佞武多、青森ねぶた祭りの県内4つのお祭りを順番に再現してくれます。圧巻はラストの青森ねぶた祭り。会場に大きなねぶたが登場し「らっせーら、らっせーら!」の掛け声とともに、ハネトと呼ばれる踊り子が飛び跳ねます。
会場は大いに盛り上がり、宿泊客もハネトの花笠をかぶってお祭りに参加。
編集部員も花笠をかぶってみました。華やかな花笠をかぶってにぎやかな祭囃子の中にいると、不思議と踊り出したくなります。実際のお祭りにも参加したい! と思わせてくれるショーでした。
お風呂でもねぶたを楽しめる
夕食の後は、お祭り騒ぎではしゃぎ疲れた体を癒しに温泉へ。露天風呂「浮き湯」はすぐ目の前に池があり、まるで池に浮かんでいるような気分を味わえます。池の周りは木々に囲まれており、新緑や紅葉など、四季折々の景色を望めるのが魅力です。そして冬ならではの楽しみは、季節限定で登場する「ねぶり流し灯篭」! 暗闇に浮かぶねぶたはとても幻想的です。また、ねぶたの周りに浮かぶ灯篭は、宿泊客が書いた願い事を乗せているんだとか。なんだかロマンティックですね。
お風呂でゆっくり温まったところで、前編は終了です。ですが、青森屋で過ごす夜はまだまだこれから。後編では、「八幡馬ラウンジ」や古民家で食べる朝食など、ゆったりと過ごせる青森屋の楽しみ方をご紹介します。
◆ほたて釣り
営業時間:19:00~22:00
料金:1,000円(ほたて2枚つき)
◆じゃわめぐショー
時間:毎日20:00~20:30(変更の場合あり)
料金:無料