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大阪市、特区民泊の住民説明会を条例で義務化へ 特区民泊、全国最多の1万件突破も苦情相次ぐ


大阪市は、国家戦略特区の特例を活用することで民泊営業を可能にする「特区民泊」について、開業前に住民説明会を義務化する方針を固めたことが明らかになった。


大阪市は、特区民泊関する要綱の中で、個別訪問または説明会の開催による周辺住民への説明を行い、「施設の周辺地域の住民に対する説明の方法及びその記録(説明に使用した資料を含む)」を添付資料として求めている。


しかし、あくまでも近隣住民に対して周知の手続きを実施したことを記録として残すことが求められているだけであり、必ずしもすべての近隣住民の合意を得る必要はなかった。市は条例改正により、事業開始前に書面配布などで事前周知したうえで住民説明会を開催するよう義務化する方針。


特区民泊は、全国で初めて 2016 年 1月に東京都大田区でスタート。2016 年4月には大阪府の一部、2016 年 10 月には大阪市でも開始。その他にも北九州市や千葉市、新潟市でも開始している。


大阪市の特区民泊は、2019 年 11 月末時点で、10,437 件が特区民泊の認定を受け大台1万件を突破した。大阪市における特区民泊の認定件数は、毎月 400 件ほどのペースで増えており、増加スピードが衰える気配はない。


特区民泊の実施可能エリアは徐々に広がってはいるものの、大田区や北九州市、千葉市など大半の自治体で認定件数は伸び悩んでおり、特区民泊の認定件数では大阪市が一強の状態だ。2019 年 11 月末時点の全国の特区民泊 11,094 件のうち 94% が大阪市に集中していることからも明らかだ。


大阪では国際博覧会(万博)が 2025 年に開かれインバウンドの増加が見込まれる。1970年に開催された大阪万博では、1日あたりの平均入場者数は35万人で、1日の最高入場者9月5日(土)に83万6千人を記録。約半年で累計 6,421 万人が訪れる一大イベントとなった。


インバウンドの増加が今後も予想される中、住民の不安を払拭し地域社会と共存できる民泊の在り方が求められていくことになりそうだ。


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