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ユナイテッド航空「マイレージプラス」の改悪から何がみえるのか?【橋賀秀紀のフカボリ!】


ユナイテッド航空(メイン)


みなさんこんにちは。トラベルジャーナリストの橋賀秀紀です。先日香港エクスプレス航空のセールで、思わず東京/羽田〜香港線をゲットしてしまいました。土曜朝発、日曜夜帰りで総額8,500円。まさに神チケットですね。ペーパーレスですが…。


さて、今回はユナイテッド航空のマイレージプログラム「マイレージプラス」の改悪について考えてみたいと思います。個人的な話で恐縮なのですが、私はマイレージプラスのミリオンマイラー。”100万マイル=160万キロ”、地球と月の距離が約38万キロですから、地球から月まで2往復以上は乗った計算になります。なので肩を持ちたいのは山々なのですが、マイルに私情は禁物。良いものは良い、そうでないものはダメと否定しなければなりません。


10月6日をもって変更となったポイントは2つ。特典のルートに関することと変更・払い戻し手数料に関することです。


■特典のルートに関する変更


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変更の概要についてはユナイテッド航空の公式サイトにおいて日本語で説明されています。


ユナイテッド航空 特典予約の変更についての説明


http://mileageplusupdates.com/mileageplus/japanese/miles/


ざっと読んでみて、意味がすっと理解できる人はほとんどいないのではないでしょうか。


一言でまとめてしまえば、「ストップオーバー」(24時間以上の途中降機)という概念を廃止してしまおうということです。その代わりに。「エクスカーショニスト・パーク(周遊特典)」という特典が設定されています。


ユナイテッド航空によると、「会員のお客様が3つ以上の片道特典をご予約される場合に、以下の必要条件を満たしていると、そのうち1つの片道特典にはマイルがかかりません。」となっています。


例えば、「日本→ロンドン(ストップオーバー)→パリ(目的地)→日本」と回る場合、片道3区間と考え、そのうち、ロンドンとパリの間のフライトは無料となるわけです。行き先がアジアであれば、「日本→バンコク(ストップオーバー)→シンガポール(目的地)→日本」と回る場合、片道3区間と考え、そのうち、バンコクとシンガポールの間のフライトは無料となるわけです。


もっともこの「エクスカーショニスト・パーク」が曲者で、わかりづらいうえに、あれこれと制約条件があります。これも一言でまとめてしまうと大きく迂回するようなルートは対象外になるということです。


これまでは、日本からバンコク経由パリ、パリから直行便で日本と飛び、バンコクにストップオーバーしても日本からパリの単純往復と同じマイル数で済んでいました。これが今後は日本→バンコク、バンコク→パリ、パリ→日本の片道のマイル数が必要となってしまいます。また、日本からアメリカ経由で欧州を往復しても、日本から欧州に直行便で往復するのと同じマイル数でカバーできていたのですが、今後はそういうことはできなくなります(おそらくほとんどの人には影響のない内容だとは思いますが…笑)。


また、世界一周特典も廃止となっています。これも必要マイル数が多かったのであまり悲しい変更ではありませんでしたが。



■変更・払い戻し手数料に関する変更


ユナイテッド航空(メイン)


ユナイテッド航空 変更・払い戻し手数料の変更についての説明


http://mileageplusupdates.com/mileageplus/japanese/flight/


変更・払い戻し手数料のルールが変わりました。おおまかにいうと最上級会員のグローバルサービス、1Kは無料のままですが、それ以外の上級会員が変更する場合の手数料が上がるうえ、変更手数料の徴収がスタートするのが従来の20日前から60日前まで前倒しになります。60日前に変更しなければならないことなどまずありえないのですが。払い戻しについては全般的に手数料が軽減されることになります。


結論からいうと、このところ改悪続き感のある「マイレージプラス」の使い勝手がさらに悪くなってしまいました。もっともユナイテッド航空の名誉のためにいうと、改悪続きなのはユナイテッド航空に限った話ではなく、むしろ、今回の改悪により、アメリカン航空やデルタ航空の水準にユナイテッド航空も合わせたというのが実態といえそうです。


このところのアメリカ系の航空会社は何でもかんでも横並びになる傾向が強く、正直どうなのだろうと思わないわけにはいきません。もちろん航空会社として事前にさまざまなシミュレーションをして、結果として利益となるという判断で「改悪」をしているわけです。顧客としてはほかによい条件の航空会社があれば、その航空会社に乗り換えれば良いという話にすぎません。


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ただし、よいニュースもあります。日本のマイレージプラス会員の多くが心配していたと思われる、日本国内線ぐるぐる5,000マイルは従来どおり発券可能です。いまユナイテッド航空のホームページで調べてみたところ、「成田→那覇(乗り継ぎ15時間)→福岡(乗り継ぎ17時間)→関空」といった冗談みたいなルート(計38時間)が5,000マイルできちんと出てきます。国際線についても、日本から南太平洋まで往復25,000マイルといったおいしい特典は従来どおりのままです。


しかし、マイルの世界の鉄則。去年あったものが来年もあるとは限らない。とりわけ美味しい特典なら美味しいだけ、改悪されるリスクも高いというもの。美味しいものは美味しいうちにしゃぶりつくしてしまいましょう。


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