楽天トラベルやじゃらんなどオンライン旅行会社が「Go To トラベル」の割引制限を行ったことを受け、週明け月曜日からは観光庁やGo To トラベル事務局などが対応に追われることになった。
主にオンライン旅行会社では割引販売量が増加しており、楽天トラベルやじゃらん、dトラベル、一休.com、Yahoo!トラベル、JR東海ツアーズ、Reluxなどで、割引の利用回数や利用金額に制限を設けたり、割引販売を終了している。じゃらんやYahoo!トラベルでは、1人1泊あたりの旅行代金の割引上限を、従来の14,000円から3,500円に大きく引き下げている。
旅行会社の一連の対応を受け、観光庁はこれらの割引制限を事実上是正する見込みだ。またこれらの対応を受け、各旅行会社は観光庁の要請などをうけて制限を実施したのではなく、各社が自主的に行ったことであることが裏付けされた形になる。
岐路に立つ「Go To トラベル」 観光業全体の回復へ問われる手腕
Go To トラベルキャンペーンは岐路に立っている。新型コロナウイルス感染状況がある程度落ち着いたことをうけ、個人旅行の客足は戻りつつあり、その流れで今回の「割引制限問題」も生じた。
一方、基本的に割引対象外である夜行バスなどの高速バスや観光バス、まだまだ見合わせる傾向の強い修学旅行などの教育旅行市場など、観光業全体の回復は時間がかかる見込みで、「Go To トラベル」はこれらの長期的な回復を見据えた施策が行われる必要がある。
今後、旅行や観光の回復やさらなる発展に向けどのような対応を取ることができるか。観光庁やGo To トラベル事務局の手腕が問われることになりそうだ。