全日本空輸(ANA)は、9月19日から22日までの4連休における国内線の予約状況を発表した。19日の予約数は8.7万人で、約7か月ぶりの高水準となった。
4日間の平均予約数は6.9万人で、全席数に対する予約率は69%。連休初日の19日は8.7万人と今年度最多となった。同日の東京/羽田発の予約数は3.6万人で、特に北海道と沖縄、次いで関西地方が高需要となっている。北海道・沖縄方面はボーイング777型機などの大型機が投入されているほか臨時便も設定されているが、終日ほぼ満席が続くという。
19日朝の羽田空港はスーツケースを携えた旅行客で賑わい、カウンターや手荷物預け入れ機には順番待ちの列が見られた。保安検査場にも混雑が目立ち、通過に30分程度の時間を要するというアナウンスもあった。
ANAの井上慎一代表取締役専務執行役員は「8月中旬以降、徐々に予約が増えていた」と説明し、賑わいを見せた羽田空港の出発ロビーを眺めて「これだけのお客様がいるのは久々。嬉しい」と話した。
[caption id="attachment_182311" align="alignnone" width="900"] ANA 井上慎一 代表取締役 専務執行役員[/caption]
ANAの国内線利用者は2月28日(9.2万人)から減少が続き、需要が底を打った5月は1日あたり0.8万人だった。その後需要は徐々に戻りつつあるが、この4連休の平均予約数も前年同曜比で見れば48.8%と、コロナ禍前の水準には戻っていない。
10月・11月搭乗分の予約数は、「Go To トラベルキャンペーン」から除外されていた東京発着の旅行が10月から追加される方針が9月11日に示されたことを受けて増加している。特に9月12日から18日までの11月搭乗分の新規予約数は、9月5日から11日までに入った同月の予約数の3.5倍だったという。
「Go To トラベル」の東京追加について井上専務は、「言うまでもなく東京は一番大きいマーケット。これが動くということは、業界や日本経済の活性化に繋がるものと考えている」と期待感を示し、「引き続き感染防止に取り組み、流れが持続するよう全力を尽くす」と話した。