エアバスは、自動タキシングと自動離着陸の実験プロジェクト「ATTOL:Autonomous Taxi, Take-Off & Landing」を、トゥールーズ時間6月29日に完了した。旅客機に搭載した画像認識技術を活用した、完全な自動タキシングや離着陸を航空業界で初めて成功させた。
このプロジェクトは2年間に渡って行われ、テスト飛行回数は500回以上に及んだ。そのうち約450回の飛行は、生映像データの収集、アルゴリズムの微調整とサポートのために実施された。6回実施したテスト飛行では、各回5回の離陸と着陸を行い、自律性能をテストしたという。
プロジェクトの目的は、機械学習アルゴリズムや、データラベル付け、データ・プロセシング、モデル生成の自動ツールといった自律技術によって、パイロットの飛行作業の軽減や、より戦略的な決断、任務遂行をサポートする可能性を探求することだという。研究機関のエアバス・アップネクストが指揮を執り、エアバスやエアバス・ディフェンス・アンド・スペース、エイキューブド、エアバス・チャイナ、フランス国立航空宇宙研究所(ONERA)などの技術者が協力した。