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JR東日本は、車両メディアの新しい価値を創造する「ちょっとだけ未来の山手線」の車両を公開した。山手線の全編成がE235系に置き換わった今、従来の通勤電車にはなかった新しい仕組みや技術を盛り込むことで、新たな乗車体験の提供を目指す。
「ちょっとだけ未来」の車内メディア
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「山手線 Ver.2020」と銘打ったこの車両(トウ34編成)には、JR東日本の通勤電車で初の試みとなる「山手線ラジオ」や「山手線AR」、「電子ペーパー中づり」、「SNS投稿の車内放映」などを含む、6つのコンテンツを搭載した。
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山手線の歴史を紹介する中づりの中に、紅白に点滅する1枚がある。これは大日本印刷の電子ペーパーを採用した、新たな中づりのスタイル。従来の紙広告ではできなかった新たな演出方法を提案する。
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つり革には複数のQRコードを掲示。「山手線AR」と書かれたこのQRコードをスマートフォンで読み込むと、画面に山手線沿線のランドマークがARとして現れる。背景や効果を選んで、SNSに投稿することもできる。
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各車両の一部の窓には「山手線の車窓」と題し、沿線の風景をデザインした額縁を描いた。全て異なる30種類のイラストで、ギャラリーのように車窓を楽しめる。
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「山手線 Ver.2020」の運行期間中、Twitterで「#東京感動線」と「#山手線を語ろう」のハッシュタグをつけて投稿すると、ツイートが車内モニターに放映される。今回は試行運用段階で、内容確認などをするため、ツイートが表示されるのは数日後になるという。
窓上の3連モニターでは、東京の魅力・価値を創り出している10人に焦点を当てたプログラムを放映。また、J-WAVEで放送された有名人の「山手線にまつわる感動ストーリー」を再編集し、車内で「LINE Beacon」などを使って限定配信する。
さらに、期間中の一部日程・時間帯には、車掌による沿線紹介などの特別な車内放送が行われる。
「車両広告を単方向から双方向に」
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これまでの車両メディアは、乗客に対して広告を掲示するだけの単方向のものだった。「山手線 Ver.2020」の担当者は、乗客も参加できる双方向のメディアを提供することで、新たな乗車体験を楽しんでもらいたいと話す。「例えば、車内の山手線の年表を見て、『あの頃自分はこうしていた』というような内容をツイートすると、車内モニターにそれが出てくる。そういうコミュニケーションができる車内体験が提供できれば」(担当者)。今回の運行を踏まえて、車両の新しい広告媒体としてのあり方も考えていきたいという。
「山手線 Ver.2020」の運行期間は2月3日から17日まで。運行状況はJR東日本のアプリ内で配信される。