各企業では、てるみくらぶの事業休止の対応に追われている。
東京商工リサーチによると、てるみくらぶは3月24日朝から本社のほか各支店で臨時休業の張り紙を掲示している。理由は発券システムのトラブルとしている。てるみくらぶでは、すでに発券済みの航空券やホテルの利用できるかどうかはわからないため、了承のうえ出発するよう呼びかけている。また、返金は「日本旅行業協会(JATA)と等関係先と協議の上、ご連絡させていただきます。」とのメールを申込者に送付しており、JATAの弁済業務保証金制度を活用する可能性がある。JATA広報室は「現時点でお話できる情報はない。」と話している。
匿名を条件に取材に応じた旅行比較サイトの広報担当者は、「てるみくらぶから連絡はなかったが、業界内の噂として流れていたため確認している。てるみくらぶと系列会社の自由自在の掲載は止めている状態。きちんとした情報はなく、担当者が直接確認に行っている。」と話した。旅行比較サイト「トラベル・ジェーピー(Travel.jp)」を運営しているベンチャーリパブリックの広報担当者は、「数年前に取引を終了した。」とコメントしている。その他の旅行比較サービスを提供する会社も、数年前に取引を終了していることを明かした。
てるみくらぶは1998年に設立。本社は東京・渋谷で、大阪、名古屋、福岡、札幌に支店を置いているほか、ハワイ、グアム、台湾、韓国には現地法人を置いている。
自由自在は2005年に設立し、資本金は6000万円。いずれの会社も山田千賀子氏が代表取締役を務めている。両社ともにJATAに加盟しており、資本金は6,000万円。弁済保証金の最低額は7,000万円。
てるみくらぶ広報は取材に対し、「ツアーとして催行しているものもある。明日以降についての状況や、現在までの影響人数もわからない。」と話した。また、JATAの弁済保証金制度の活用に対し、事業を停止するのかとの質問には、「わからない。何もコメントできるものがない。」とコメントしている。
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