フェデックス エクスプレスは、自動配送機器Roxoがアジア太平洋地域で初めて、日本で紹介されたことを発表した。
日本は規制の枠組み、世界水準のインフラ、ロボットのテストや導入のための環境に恵まれ、フェデックスが今後Roxoの試験の機会を探る上で理想的な市場だ。
Roxoは歩道や路肩を走行し、個人宅やオフィスに安全に荷物を届けるために設計された、特殊な自動配送機器。バッテリー駆動でゼロエミッションのRoxoは、歩行者の安全を確保する技術、複数のカメラとセンサー技術LiDARを搭載し、周囲の状況を認識する。これらの特徴と機械学習アルゴリズムと組み合わせることで、障害物の検知・回避、 安全な進路の確保、安全規則の遵守を可能にする。Roxoは独自の技術により、舗装されていない路面や曲り角の走行、段差も乗り越えることができ、ドア・ツー・ドアで配送を行う。
現在の米国での試験では、自動運転ソフトウェアを「訓練」するためのデータを生成し、安全規制やガイドラインに則った安全なパフォーマンスの検証を行っている。フェデックスは、日本においてもこの技術を最大限に活用し、様々な地域や場面に応じた適用を見いだす大きな機会だと考えている。
フェデックス エクスプレス アジア太平洋、中東、アフリカ(AMEA)地域 社長のカワ―ル・プリット氏は次のように述べている。
「我々は、ロボットの導入で世界をリードする日本にRoxoを迎え入れることができ、大変嬉しく思います。フェデックスの自動配送機器Roxoは、オンデマンド、即日配送や地元密着型配送への新たな可能性を切り開くイノベーションです。物理的なネットワークとデジタルなネットワークが交差する中で、Roxoはお客様が玄関先で人と接触せずに即日配送サービスを享受できるロジスティクスの未来を垣間見せてくれます。あらゆる企業がデジタルトランスフォーメンションに着手する中で、フェデックスは未来志向の企業と協力し、日本をはじめとするアジア太平洋地域の輸送サービスを前進させていきます」
Roxoは、セグウェイを手がけた米国企業・DEKA Development &Research Corp.と共同で開発している。Roxoは、DEKAの電動車いす「iBOT」をベースに、起伏のある地形や段差、急傾斜にも対応している。センサーで周囲の状況を360度把握し、人工知能(AI)を使用し最も安全な道や行動を選択。Roxoは、歩行者や道路利用者から認識されやすいよう背の高い形状で、シグナルやライト、スクリーンを使用して、周囲に動作を明確に伝える。
Roxoは2019年2月に米国にて発表され、テネシー州メンフィス、ニューハンプシャー州マンチェスター、テキサス州のプレイノおよびフリスコなど、米国の主要小売店で試験を行ってきた。2019年10月には、アラブ首長国連邦のドバイで、ドバイ空港をはじめとする地元企業との実験プロジェクトとして、初めて米国外で紹介された。