ホンダの航空機事業子会社であるホンダ エアクラフト カンパニー(HACI)は5月26日、同社初のオンライン発表会“Innovation Continues: Elite S”において、小型ビジネスジェット機「HondaJet(ホンダジェット)」の最新型としてアップグレードされた「HondaJet Elite S(ホンダジェット エリート S)」を発表した。
機体の最大離陸重量が200ポンド(約91kg)増加し、より多くの荷物の搭載が可能に
最新型のHondaJet Elite Sは、高度な解析と各種試験を重ね、改良を施したことで、運用性能をさらに拡充し、操縦性がさらに向上した。機体の最大離陸重量が200ポンド(約91kg)増加し、より多くの荷物を搭載すること、あるいは燃料搭載量を増やし航続距離を最大120ノーティカルマイル(約222km)伸ばすことが可能となった。さらに、アビオニクスシステムのアップグレードとしては、無線通信をテキストメッセージで行うFAA Data CommとACARS、およびパイロットの地上操縦時の負荷を軽減するASASシステムを導入。これにより、パイロットの負荷を軽減するほか、機体運用の安全性が向上している。
Elite Sの外観デザインにおいては、ガンメタル、ラックスゴールド、ディープシーブルーの3色の新しいカラーデザインが加わり、Elite Sのロゴは、赤の“S”字が追加され特徴的なスタイルとなっている。エクステリアカラーの選択に応じて色をカスタマイズすることもできる。
HACIの今回の発表は“Innovation Continues”をコンセプトに、より高性能で安全性の高い製品を届けるため、常に最先端技術の開発とさらなるイノベーションに挑み続ける姿勢を強調するもので、HondaJet Elite Sはそのような姿勢を実現したもの。また、HondaJet Elite Sを発表するとともに、今回の“Innovation Continues”のコンセプトを象徴した、ビジネスジェットの常識を覆すスペシャルコンセプトデザインのElite S初号機が公開された。
このたびの発表に際して、ホンダ エアクラフト カンパニーの藤野道格取締役社長は次のようにコメントしている。
「2018年のHondaJet Elite販売開始以来、同クラスの小型ビジネスジェット機を上回る性能と効率性をお客様に提供してきました。HondaJet Elite Sへのアップグレードにより、さらなる価値をお客様にお届けします。新しいElite Sがもたらす革新、設計、および最先端のエンジニアリングにより、今後もビジネス航空業界において、新たなスタンダードを確立してまいります」