ダイハツのみならず、トヨタの小型車に積まれる3気筒エンジンとしていまなお第一線の競争力を持つベテランユニットがKR型である。
KR型は、トヨタとダイハツの小型車用エンジンとしてダイハツが開発を主導し生まれた3気筒エンジン。当初から扱いやすい低速トルク重視の特性と低燃費を目指してロングストローク型の設定としている。重量増加を避けるためにバランスシャフトは備えておらず、振動対策はクランクシャフトのカウンターウエイト設定で行なう。
2016年のブーン/パッソ搭載時には吸気ポートのブランチを廃し完全分離の2ポート化、タンブルを強めることで急速燃焼を図る設計に改めた。それに伴いインジェクターは気筒あたり2本となり、さらに噴射孔を6から8に増やすことで微粒化を促進、良好な混合気の生成に寄与する。さらには吸排気バルブタイミングをミラーサイクルとし、ピストン冠面形状を吸気2ポート化に合わせて最適化、EGR量の追加などを施したことで圧縮比を従来の11.5から12.5まで高めている。
■ 1KR-FE
気筒配列 直列3気筒
排気量 996cc
内径×行程 71.0×83.9mm
圧縮比 12.5
最高出力 51kW/6000rpm
最大トルク 92Nm/4400rpm
給気方式 自然吸気
カム配置 DOHC
吸気弁/排気弁数 2/2
バルブ駆動方式 直接駆動
燃料噴射方式 PFI ×2
VVT/VVL In/×
(ブーン)
■ 1KR-VET
気筒配列 直列3気筒
排気量 996cc
内径×行程 71.0×83.9mm
圧縮比 9.5
最高出力 72kW/6000rpm
最大トルク 140Nm/2400-4000rpm
給気方式 ターボチャージャー
カム配置 DOHC
吸気弁/排気弁数 2/2
バルブ駆動方式 直接駆動
燃料噴射方式 PFI ×2
VVT/VVL In/×
(ロッキー)