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JFEスチール:世界初となるハイテンの熱間連続圧延技術を開発


JFEスチール高張力鋼板(ハイテン)の熱間連続圧延技術(エンドレス圧延)を世界で初めて開発した。

 同社は本技術において東日本製鉄所(千葉地区)熱延工場で量産をすでに開始、ハイテンの安定生産および生産性向上を実現した。




 通常の熱間圧延プロセスでは、加熱したスラブを、粗圧延機と仕上げ圧延機で1枚ずつ所定の板厚まで圧延し、冷却設備で巻き取り温度を制御した後、コイル状に巻き取る。仕上げ圧延時には、コイルの先尾端に張力がかからないため、鋼板の形状悪化および蛇行が発生しやすくなる。これらの問題に対応するため、JFEスチールは、粗圧延機と仕上げ圧延機との間に設置した接合装置でコイルの先尾端を接合し、仕上げ圧延機に複数のコイルを連続的に装入することができるエンドレス圧延(図1)を、1996年に世界に先駆けて開発し、東日本製鉄所(千葉地区)に導入した。

【図1】エンドレス圧延設備の概要

 一方で、ハイテンへのエンドレス圧延適用にあたっては、機械的特性の向上を目的に添加している合金元素(Si・Mn等)の影響で、接合部の強度および延性が低下するため、仕上げ圧延時に破断してしまうという課題があった。




 そこでJFEスチールは、接合部の強度および延性の低下を防ぐ技術(図2)を開発し、仕上げ圧延時の破断を抑制することに成功した。これにより、ハイテンのエンドレス圧延が可能となり、通板性の改善などを通じて、ハイテンの安定生産および生産性向上に大きく寄与している。

【図2】接合部の高温延性に関する従来法と開発法の比較結果

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