BRZのモデル名は、”Boxer engine""Rear wheel drive”"Zenith"の頭文字に由来している。水平対向エンジンの特徴である低重心を生かした究極の後輪駆動車を目指して開発されたわけだ。そのコンセプトは初代も新型も変わらない。では、変わったのはどこか?
(新型GR86/BRZの写真/スペックはプロトタイプのもの)
新型BRZと初代BRZのボディサイズは、ほぼ同じ。ホイールベースは初代の2570mmに対して新型は2575mmで5mm伸ばされているが、ベースとなったプラットフォームは新旧で共通だ。
パッケージングやボディ構造(SGPの知見を生かしたインナーフレーム構造を採る)の進化に見合うだけ、ルックスも新型は大人びている。
新型は全長が25mm大きくなっているが、その多くはリヤのオーバーハング部分に当てられている。おかげで、より伸びやかなスタイルに見える。また、乗員を5mm低く座らせるパッケージングにしたことで、ルーフ高を下げることができたこともあって、よりロー&ワイドに見える。
また、タイヤはサイズこそ同じだが、初代がプリウスが採用していたエコタイヤであるミシュラン・プライマシーHPを使っていたのに対して、新型はよりハイグリップなパイロットスポーツ4を履く。これだけ見ても、シャシーの性能アップが窺える。
最大の違いは、もちろんエンジンだ。
新開発のFA24型エンジンは、初代のFA20型より28ps/38Nmもパワフルだ。
インテリアは質感が大きく向上した。形状がよりシンプルで水平基調のインパネや低く設置したメーターバイザーによって広い視界を確保している。
新型では、7インチTFT液晶パネルとセグメント液晶パネルを組み合わせたデジタルメーターを採用している。