クルマの“オンライン化”を実現する人気急上昇中の車載Wi-Fiルーター「DCT-WR100D」の実力をふだんのカーライフを通してお伝えする長期連載。第2回はドライブ実用編だ。
REPORT/PHOTO●浜先秀彰(HAMASAKI Hideaki)
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カロッツェリア DCT-WR100D……価格:2万5000円(税別)
ドライブに役立つさまざまな情報が手に入る
DCT-WR100Dは12月の発売以来バックオーダーを抱え続ける話題の車載Wi-Fiルーターで、「docomo in Car Connect」の契約(365日プラン1万2000円・税別)を行えば車内でインターネット環境が使い放題となる。今回はドライブ中にどのような実用性を発揮するのか?を紹介しようと思う。
最新カーナビの一部機種には通信機能が搭載され、専用サーバーから最新の検索データや地図データ、リアルタイムの役立ち情報を取得することができる。一般的には機種専用の通信モジュールやスマホのテザリング接続を利用するのだが、これらに代わってDCT-WR100Dの利用も可能だ。
上の写真はカロッツェリアサイバーナビのスタンダード機「AVIC-CW910」と組み合わせたものだが、サーバー内の膨大な情報を活用する「スーパールート探索」や独自の交通情報を得られる「スマートループ渋滞情報」、声でコントロールができる「音声検索」などの利用が可能になる。さらに「駐車場満空情報」、「ガソリンスタンド価格情報」、「天気予報」なども取得可能。DCT-WR100Dがあれば通信モジュール標準搭載のサイバーナビ上級グレードと同等レベルの機能が実現する。
また、カーナビやレーダー探知機などの内蔵データ更新にも活用ができる。自宅やオフィスで使用するWi-Fiほど通信速度が速いわけではないが(ドコモ4G回線を利用)、長時間待たされていつまでも更新作業が終わらないということもない。
もちろんスマホと接続してカーナビアプリを利用するのもオススメ。じつはカーナビアプリのほとんどは地図データや検索データを内蔵しておらず、使用するたびに必要なデータをサーバーから取得。そのため使いすぎると思わぬデータ容量を消費してしまうこともあるがDCT-WR100Dを介してデータ取得をすれば、限りある契約データ容量を減らさずフルに機能の活用ができる。
ふだん使用しているWi-Fi対応(IEEE 802.11 b/g/n)ネットワーク機器を車内に持ち込むのも便利。スマホだけでなくノートパソコンやタブレット端末を使って出発前や休憩時にドライブ先の情報を調べたり、立ち寄り地点を探したりできる。LINEなどメッセージアプリでの送受信や通話、メールの利用などにも使える。アイデアや使い方次第で今までにない「便利」が次々と実現するわけだ。
ただしこのモデルは走行中には使用制限がないものの、停車中は1時間まで、走行前は30分までしか使用ができない。この点を頭に入れて利用する必要がある。365日プランで1万2000円(税別)=1カ月あたり1000円、という低価格を考えれば、この程度のガマンは仕方ないと個人的には思う。
次回は車載Wi-Fiがあるからこそ実現する車内エンタメについて紹介しよう。