フォードの直噴ターボエンジンファミリー:EcoBoost(エコブースト)の末弟1.0。世界中のBMEP比では最大レベルを誇る。
TEXT:世良耕太(SERA Kota)
フォードは環境指向型直噴ターボエンジンの総称であるエコブースト・ファミリーに、1.0ℓ・直列3気筒版を追加した。2012年初頭に、フォーカスの1.6ℓ・直4NAと置き換える形で投入。つづいて現行C-MAX、新型B-MAXにも搭載された。エコブーストの1.6ℓと2ℓの直4、3.5ℓ・V6はアルミブロックを採用するが、1.0ℓ・直3は鋳鉄ブロック。クランクシャフトベアリングの膨張率とブロックの膨張率をそろえて過剰なオイルフローを抑え、オイルポンプの負担を減らす考え。
欧州エンジンらしく、過給圧によってバリエーションを生み出している。大きく分けると3種がある模様。
【100 PS】74〜77kW/170Nm(圧縮比 10.0)
【120 / 125 PS】90〜92kW/170Nm(圧縮比 10.0)
【140 PS】103kw/170Nm(圧縮比 9.9)
それぞれに、エミッションレベル「Stage V」「Stage VI」が用意されている。エンジンコードはそれぞれに割り振られていて、一言で「○○シリーズ」「○○系」とは言い表せず、フォルクスワーゲンに似た状況である。スパークプラグに、ガスケットを用いないコニカルシート型を採用するのがユニーク。
■ 1.0 EcoBoost
エンジン形式 直列3気筒 DOHC
排気量 999cc
内径×行程 71.9×82.0mm
圧縮比 9.9〜10.0
燃料供給システム DI
過給システム ターボチャージャー