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フォルクスワーゲンの2020年世界販売台数は前年割比15.1%減となる532万8000台を記録。一方でEVの販売は約3倍に増加


フォルクスワーゲンはこのほど、2020年のグローバル販売実績を公開し、前年実績と比べて15.1%減となる532万8000台を記録したことを発表するとともに、新世代コンパクトEV「ID.3」を含むピュアEVの販売台数が前年比で3倍に伸びていることを明らかにした。

新世代コンパクトEV「ID.3」を筆頭に電動化モデルが大きく伸長

他メーカーと同様に、フォルクスワーゲンにとっても2020年はチャレンジの多い市場環境だった。全世界販売台数は前年実績を15.1%下回る約532万8000台を記録。2020年は年末に向けて販売が増加傾向に転じ、好調なセールスを記録した2019年の12月期と比べて2%減にまで回復している。

この結果を受けて、フォルクスワーゲン・ブランドの営業担当取締役であるクラウス・ツェルマーは次のように述べている。


「フォルクスワーゲンは2020年にその強さを示しました。パンデミックによる自動車業界全体に対する制限にも関わらず、私たちは世界市場でのシェアを維持し、一部の地域ではシェアを拡大することもできました。これは私たちがお客様をワクワクさせるような魅力的な製品ラインナップと、非常に意欲的なディーラーネットワークによるものです」

その一方で、電動モビリティへの移行に積極的な取り組みは数字に明確に表れた。2020年に販売された電動化モデルは21万2000台で、前年の8万2170台に対して158%のプラス。そしてこのうちのピュアEVは、前年の4万5117台から13万4000台へと197%増加した。




フォルクスワーゲン・ブランドは、2020年に9車種の新しい電気自動車およびプラグインハイブリッドモデルを発売した。これにより、ヨーロッパにおけるフォルクスワーゲン・ブランドの総販売台数に占める電気自動車およびハイブリッド車の割合は、2019年の2.3%から 12.4%に増加した。最も人気の高いモデルは「ID.3」で、昨年9月に発売されたばかりにもかかわらず、2020年に約6万8800台の受注を獲得し、5万6500台が販売された。これに約4万1300台を記録した「e-ゴルフ」、約2万4000台の「パサートGTE」が続く。




「ID.3」はさらに、12月にフィンランド、スロベニア、ノルウェーで最も多く売れた電気自動車となった。スウェーデンでは、2020年12 月に、すべての駆動システムを含む車両販売ランキングで1位を獲得。オランダとドイツでは、フォルクスワーゲンが2020年通年で最も多くの電気自動車を販売したブランドに。電気自動車の市場シェアは、ドイツでは23.8%、オランダでは23%をマークしている。

フォルクスワーゲンID.4

「ID.3」に続き、フォルクスワーゲンの電気自動車シリーズの第2弾となる「ID.4」も発売。「ID.4」はブランド初となる電気自動車の世界戦略車で、SUVモデルへとシフトするユーザーのトレンドに沿ったものだ。フォルクスワーゲンの販売台数におけるSUVモデルの割合は、2019年の29.8%から2020年には34.8%へと上昇している。




「2021年の目標は世界市場でのシェアを拡大することです」と、クラウス・ツェルマー営業担当取締役はコメント。2020年に開始したハイブリッド攻勢に加えて、新しい電気自動車のモデルも、シェア拡大に貢献するものとみられる。

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