マグナは、2022年下旬に販売開始予定のフィスカー・オーシャンSUVに搭載される先進運転支援システム(ADAS)をフィスカーと共同で開発することを発表した。
この新規事業は、モビリティー・ランドスケープに生産規模と効率性をもたらすことができるマグナの能力を象徴するだけでなく、2020年10月に発表したEV専用プラットフォーム共有や車両エンジニアリングと生産に関する協業関係の重要な拡張を意味する。
マグナとフィスカーは、スケーラブルなドメイン・コントローラー・アーキテクチャを装備した、業界でもユニークなADAS機能とソフトウェアパッケージの開発に一緒に取り組む。既存のカメラ技術と超音波技術を利用するだけでなく、ユニーク且つ市場初のデジタル・イメージング・レーダー技術を駆使したADASパッケージになる。米国テキサス州オースティンに拠点を置くUhnder社と共同開発したこのICON RADARは、自動車業界初シングル・チップのデジタル・イメージング・レーダー・ソリューションだ。
マグナの最高経営責任者であるスワミ・コタギリ氏は「戦略的目標のひとつに、競業他社より優位性をもったマグナ独自の強みがある分野での新規ビジネスを受注するという目標があります」とし、「フィスカーとの協業が良い例です。フィスカーのような新規顧客に、フレキシブル且つスケーラブルなEV専用プラットフォームやADASパッケージ、車両の共同開発・生産というマグナが強みを持つ技術を提供することです。このように顧客と早い段階から密に取り組むにより、スピード感のある製品化を可能にし、コスト効率だけでなく、業界全体に付加的な恩恵をもたらすなどのシナジー効果を得ることができます」とコメントしている。
フィスカーとマグナは、基本合意から2か月後の先日、プラットフォーム共有と完成車の初期生産に関する契約に関して最終合意をしました。これで、フィスカーオーシャンの初期生産は、マグナの欧州にある拠点でのみ行われることで確定した。
フィスカーオーシャンSUVは、マグナが自社開発したEV専用プラットフォームを基に、フィスカー社FM29プラトフォーム専用に変更を加えたプラットフォームを使用する。
フィスカーの会長兼最高経営責任者であるHenrik Fisker氏は「フィスカーオーシャンSUVプログラムにとって、販売開始当初からFisker-IntelligentPilot技術を同SUVにインテグレーションすることは重要な目標でした」とし、「昨年11月に、エンジニアリングにおける記念すべき最初の節目を迎え、フィスカーとマグナエンジニアリングチームのコラボレーションの素晴らしさを証明し、オーシャンにとって重要となる技術にマグナと共同で取り組むことへの自信へとつながりました」とコメントしている。