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クルマもマスクをする時代!? 車内のウイルスをキャッチするエアクリーンフィルター【ホンダアクセス・くるますく】


ホンダアクセスは、2020年12月25日より新しいタイプのエアコンフィルター用抗ウイルス用品「くるますく」を発売した。N-BOX用の価格は、7040円だ。




TEXT●大音安弘(OTO Yasuhiro)

エアコン内気循環で効果を発揮する抗ウイルス用品

「くるますく」は、エアコンフィルターと兼用することで、車内空間の浮遊ウイルスを減少させるアイテムだ。取り付けは、標準装着されるエアコンフィルターに重ねて、車両に装着するだけと簡単なもの。使い方も簡単で、装着後は、エアコンを内気循環で作動させると、車内空間に浮遊しているウイルス飛沫を15分で99.8%以上が除去できる。

くるますくは、新型N-BOX用から発売がスタートする。価格は7040円。

その構造だが、メッシュ状のアルミ製フィルターで表面にクルマの錆止めにも使われるリン酸亜鉛化成処理を施すことで生じるメッシュ表面の細やかな突起が、キャッチしたウイルスに物理的にダメージを与え、死滅させる。薬品によるウイルス対策ではないため、車内の人や動物には影響がないのもメリットのひとつだ。

エアコンフィルターに重ねて設置。車内に浮遊するウイルス飛沫をエアコンナイキ循環でキャッチし、特殊表面形状でダメージを与えてウイルスを減少させる。

リン酸亜鉛化成処理を抗ウイルス技術に活用。表面突起サイズを変更することで、ウイルス・箘・カビに対応可能だ。

ホンダアクセスによると、交換の目安は1年または15000kmとしており、洗浄して再使用することはできない。現時点では、N-BOXのみ対応だが、今後、適応車種を拡大していくという。

開発の背景には、世界で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響がある。




ホンダも、国内での新型コロナウイルス感染防止にむけた支援活動を行い、感染者搬送車両の提供を行うなどの取り組みを行ってきた。この際に、提供車両となるオデッセイやステップワゴンなどに前席と後席を分ける専用の仕切りを設置。エアコンの外気導入による車内の圧力差を活用し、ドライバーへの飛沫感染防止を図った。




その際に車両製作を行ったメンバーたちは、その後も活動を継続し、ホンダユーザーにもっと安心を届けたいと考え、「くるますく」の開発へと繋がったという。

通常、新技術は数年間の開発期間を経て送り出させるのが一般的だが、いち早く世に送り出すために、関係者が一丸となって早期投入に取り組んだ。元々のアイデアとしては、シャアカーの普及する時代を見据え、匂いの元となるカビや菌などに対処する技術として検討されてきたもの。これまでは薬剤に頼ったものが多かったが、それでは耐性ウイルスを生じさせるリスクもある。

そこで注目したのが、2013年にオーストラリアの大学が発表したトンボの羽の表面のような細やかな突起が菌などにダメージを与えるという研究結果だ。これを対象となるカビや菌に対処できないかと考えたのだそう。突起を生み出すリン酸亜鉛化成では、様々なサイズの突起を作ることができので、対象となる菌やカビにサイズを合わせることが可能だ。今回は、ウイルスに焦点を合わせた仕様となっている。

くるますくの開発のヒントとなったのはトンボの羽だったというのは面白いエピソードだ。

ただ薬事法により、対応できるウイルスの公表は出来ないこと。そして、新型コロナウイルスに関しても、まだ世の中で検証方法が確立されていないため、効果については公表できないとしている。




このような事情はあるものの、物理的にウイルスに傷をつけ、死滅させる効果はあるため、感染予防対策の一環として取り入れる意味はありそうだ。

くるますくは、車内空間のウイルスをキャッチ。内気循環にしていると15分で99.8%以上除去するという。その後....

付着したウイルスに特殊表面形状でダメージを与え、99.9%以上減少させる。

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