「なんでこんないいクルマが日本で普通に買えないんだ!?」
そのブランドのファンや関係者ならずとも、そう憤慨したくなるような日本未導入モデルは、グローバル化がこれだけ進んだ今なお、数え切れないほど存在する。
そんな、日本市場でも売れるorクルマ好きに喜ばれそうなのになぜか日本では正規販売されていないクルマの魅力を紹介し、メーカーに日本導入のラブコールを送る当企画。今回は、韓国ヒュンダイの傘下にある「キア」のコンパクト背高ワゴン「ソウル」(SOUL)を紹介したい。
TEXT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●KIA
ソウルの初代モデルは2008年に誕生し、その後2013年に二代目、2019年に現行モデルの三代目にフルモデルチェンジ。いずれもボクシーなプロポーションに後ろ上がりのサイドビューとSUVライクなホイールアーチを兼ね備えたエクステリアを備えているが、その中でもひときわ個性的なのは三代目だろう。
横方向に細長いヘッドランプと大型のグリルがスポーティかつ押し出しも強いフロントマスク、同じく細身なL字型のコンビランプがバックドアガラスを取り囲むリヤまわりとも、一目見ただけで忘れられなくなりそうなほど強烈なインパクトのある出で立ちだ。
それに対してインテリアは歴代いずれも丸基調のポップな装いだが、現行三代目は素材の質感がアップ。全長は4196mmと短く、最低地上高は170mmと高めながら、やや高めの全高とスクエアなボディ形状のおかげで、後席のヘッドルームは100cm、レッグルームは98.5cmと充分に広い。荷室容量(北米仕様の数値)も後席使用時で最大685L、後席格納時で1758Lと広大だ。
■キア・ソウル・ターボ *北米仕様
全長×全幅×全高:4196×1801×1600mm
ホイールベース:2601mm
車両重量:1377kg
エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
総排気量:1591cc
最高出力:150kW(204ps)/6000rpm
最大トルク:264Nm/1500-4500rpm
トランスミッション:7速DCT
サスペンション形式 前/後:ストラット/トーションビーム
ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ 前後:P235/45R18
乗車定員:5名
車両価格:2万7550ドル(約285万円)