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キア・ソウル | ホットバージョンに1.6L直4直噴ターボエンジン+7速DCTを搭載。韓国や欧州にはEV仕様の設定も


「なんでこんないいクルマが日本で普通に買えないんだ!?」




そのブランドのファンや関係者ならずとも、そう憤慨したくなるような日本未導入モデルは、グローバル化がこれだけ進んだ今なお、数え切れないほど存在する。




そんな、日本市場でも売れるorクルマ好きに喜ばれそうなのになぜか日本では正規販売されていないクルマの魅力を紹介し、メーカーに日本導入のラブコールを送る当企画。今回は、韓国ヒュンダイの傘下にある「キア」のコンパクト背高ワゴン「ソウル」(SOUL)を紹介したい。




TEXT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●KIA

初代(奥)および二代目(手前)キア・ソウルのフロントまわり
初代(奥)および二代目(手前)キア・ソウルのリヤまわり

ソウルの初代モデルは2008年に誕生し、その後2013年に二代目、2019年に現行モデルの三代目にフルモデルチェンジ。いずれもボクシーなプロポーションに後ろ上がりのサイドビューとSUVライクなホイールアーチを兼ね備えたエクステリアを備えているが、その中でもひときわ個性的なのは三代目だろう。

三代目キア・ソウルのフロントまわり。写真はSUVテイストを強めた北米仕様「X-ライン」
三代目キア・ソウルのリヤまわり。写真はEVの欧州仕様「e-ソウル」

横方向に細長いヘッドランプと大型のグリルがスポーティかつ押し出しも強いフロントマスク、同じく細身なL字型のコンビランプがバックドアガラスを取り囲むリヤまわりとも、一目見ただけで忘れられなくなりそうなほど強烈なインパクトのある出で立ちだ。

丸を基調としたポップなデザインの運転席まわり

立ち気味のポジションで居住性に優れたリヤシート
広々とした荷室はフロアボードを上下二段階に調整可能

それに対してインテリアは歴代いずれも丸基調のポップな装いだが、現行三代目は素材の質感がアップ。全長は4196mmと短く、最低地上高は170mmと高めながら、やや高めの全高とスクエアなボディ形状のおかげで、後席のヘッドルームは100cm、レッグルームは98.5cmと充分に広い。荷室容量(北米仕様の数値)も後席使用時で最大685L、後席格納時で1758Lと広大だ。

「ターボ」に搭載される1.6L直4直噴ターボエンジン

北米仕様のパワートレーンは2.0L直4+CVTが中心だが、最上級グレードのホットバージョン「ターボ」には1.6L直4直噴ターボエンジンと7速DCTを搭載。なお、韓国や欧州ではこのターボ仕様のほかEV仕様「ソウルEV」あるいは「e-ソウル」もあり、136ps&395Nmモーター+120kWhバッテリーと204ps&395Nmモーター+180kWhバッテリーの2種類が設定されている。




その大パワー&トルクを受け止めるボディも、超高張力鋼板と構造用接着剤の適用範囲拡大によって剛性が高められており、また吸遮音材の拡大採用も相まって静粛性もアップ。シャシーも「ターボ」は専用のスポーツサスペンションやギヤ比がクイック化されたEPS、大径ディスクブレーキを装着するなど、一段と強化された仕様となっている。




かつてのトヨタbBも顔負けの“ワル”なスタイルに高い居住性と実用性、そしてホットハッチさながらの運動性能を兼ね備えた、まさに現代の“ちびっこギャング”と言うべきこのキア・ソウル、韓米欧でグローバルに販売されていながら日本ではほとんど知られていないのが惜しい一台。ヒュンダイ改めヒョンデ再上陸のあかつきにはぜひ日本導入を!

■キア・ソウル・ターボ *北米仕様


全長×全幅×全高:4196×1801×1600mm


ホイールベース:2601mm


車両重量:1377kg


エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ


総排気量:1591cc


最高出力:150kW(204ps)/6000rpm


最大トルク:264Nm/1500-4500rpm


トランスミッション:7速DCT


サスペンション形式 前/後:ストラット/トーションビーム


ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/ディスク


タイヤサイズ 前後:P235/45R18


乗車定員:5名


車両価格:2万7550ドル(約285万円)
キア・ソウル

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