生方聡さんが選んだ「理想の2台持ち」は、eゴルフとルポGTI。どちらもフォルクスワーゲンだが、かたやシフトチェンジしない電気自動車、こなた走りが楽しいマニュアルシフトのクルマという好対象の2台だ。
TEXT●生方聡(UBUKATA Satoshi)
25年前からの念願が叶い初の電気自動車「eゴルフ」を購入
シフトチェンジしない電気自動車と、走りが楽しいマニュアルシフトのクルマの2台持ち。「私ならこう選ぶ!」ではなく、「私はこう選んでしまった」という実話である(笑)
2020年11月末、念願の電気自動車を手に入れた。ゴルフとしては最初で最後の電気自動車となるフォルクスワーゲンの「eゴルフ」だ。日本上陸直後に試乗して、その走りの良さに食指が動いたものの、約500万円という価格に怯んでいるうちに新車の販売が終了。一方、現在は数は少ないものの認定中古車が販売されており、手ごろな価格に惹かれて、ゴルフGTIからeゴルフに乗り換えてしまった。25年くらい前から電気自動車を買いたいと思っていたので、ようやくその願いが叶ったというわけだ。
eゴルフは走らせれば速いし、静かだし、スムーズ。一度乗るともう止められない良さがある。ただ、走りの楽しさという点では少し物足りないというのも事実で、たまに操って楽しい、マニュアル仕様の元気なクルマはないかと探していたところ、出逢ってしまったのが2003年モデルのルポGTI。
up! GTIのルーツみたいなクルマだが、エンジンの高まりとともに胸が躍る感じは、洗練されすぎたup! GTIにはない部分で、「走りが楽しいってこんなだよね!」をときどき思い出すには打ってつけのコンパクトホットハッチである。
キャラクターがまったく違う2台だけど、フォルクスワーゲンの名車と私が確信する2台を手元に置いておくというのは、ストーリーとしても悪くないはずだ。
『理想の2台持ち』は毎日更新です!
1台でなんでもこなすよりも、目的を分けた2台を所有することで、
カーライフはもっと豊かになる。ということで、自分のライフスタイルや好みに合わせた理想の2台の組み合わせを、自動車評論家・業界関係者に選んでいただきます。明日の更新もお楽しみに!