自動車メーカーでSUVを開発していた肩書きを持つ安藤眞さんが選んだ「理想の2台持ち」は、スズキ・ジムニーとルノー・カングー。SUVは必需品、そして身軽に動ける軽自動車もあると便利、ということでこの組み合わせになった。そして、別の組み合わせとしてホンダN-ONE RSとトヨタ・ヤリスクロス ハイブリッドも挙げている。
TEXT●安藤眞(ANDO Makoto)
非常時の電源車にもなるハイブリッドも捨てがたい
5年ほど前までは、実際に2台持ちだった。1台はT30型日産エクストレイルで、もう1台はJB23型スズキ・ジムニー。当時は埼玉の山暮らしだったので、4WDは生活必需品だったのだ。
現在は多少、都心に近いところに移り住んだが、自分のライフスタイルを考えると、2台のうち1台はSUVにしておきたい。1台は身軽に動ける軽自動車というのはほぼ確定。間もなく免許年齢を迎える息子には、MTで運転を覚えてもらいたいから(電動化時代にMTこだわるのは無意味か?)、JB64型ジムニーかホンダN-ONEのRSのどちらかからの選択になる(軽じゃ無いけどルノー・トウィンゴも捨てがたい)。
どちらを選ぶかは「もう1台」をSUVにするか否かで変わってくる。「自転車を丸ごと積みたい」という希望を通すなら、ルノー・カングー(現在の愛車)。次期型の情報も出始めており、動力性能も快適性も大幅にアップしているみたいなので、有力候補ではあるが、ダブルバックドアが無くなってしまったら、候補からは外れるかも(デザインも「これじゃない感」が)。
登録車をSUVとするなら、現実的にはトヨタのRAV4かヤリスクロス。ハイブリッドを選んでおけば、災害時の電源車としても役に立つ。ジープ・レネゲードのPHEV仕様4xeや、ボルボXC40のRecharge Plug-in Hybrid T5 も面白いと思うけれど、前者はラゲッジが小さいし、後者は幅が広すぎる。それ以前に集合住宅住まいなので、自宅に充電設備が作れない点でアウトなのだが。
期待したいのは、これから発売が予想されているモデル。日産の新型エクストレイルに第2世代e-POWER+電動4WDが設定されれば、すごく魅力的な存在になる。タイで先行発売されているトヨタ・カローラクロスも、RAV4の全幅の広さが気になる僕としては魅力的(エンジンがM20Aでないのが残念)。
ということで、なかなか絞るのは難しいけれど、「JB64型ジムニーのMT +ルノー・カングー」か、「N-ONE RSの6MT+ヤリスクロスHV」としておきます。
『理想の2台持ち』は毎日更新です!
1台でなんでもこなすよりも、目的を分けた2台を所有することで、
カーライフはもっと豊かになる。ということで、自分のライフスタイルや好みに合わせた理想の2台の組み合わせを、自動車評論家・業界関係者に選んでいただきます。明日の更新もお楽しみに!