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【2020年の推しカー|ランドローバー・ディフェンダー】買ったら妻に怒られるかもしれないが、見ているだけでも幸せ!(工藤貴宏)


工藤貴宏さんが選んだ「2020年の推しカー」は、ルノー・メガーヌR.S.トロフィーR、トヨタ・ハイラックス、ランドローバー・ディフェンダーの3台。第1位のディフェンダーのお気に入りポイントは、レトロモダンなデザイン。ただ、値段もサイズもお手頃ではないので、所有するには奥さんとの交渉を無事に乗り切る必要がありそうだ。




TEXT●工藤貴宏(KUDO Takahiro)

いや、だからですね...「2019年12月〜2020年11月の1年間に発表・発売されたニューモデルのなかから、個人的なベスト3を選出せよ」なんて、お題が悩ましすぎるでしょ。「ベスト1を選べ」くらいなら即答だけど、ベスト2とかベスト3は本当に悩ましい。推しのクルマがありすぎて。




だいたい、編集部から送られてきた対象となる新車リストには70台もクルマが書かれているのだから、そのなかから3台を選べだなんて...!?

300psの1.8Lターボを搭載したメガーヌR.Sのハイパフォーマンスグレード「トロフィー」をベースにリヤシートや4WS機構を取り去り130kgの軽量化を実施したスペシャルウェポン。カーボンブレーキやカーボンホイールを装備した「カーボンセラミックパック」も用意された(価格は260万円高の949万円!)。

オトコは黙ってスポーツカー。そして、ルノー乗りとしてはやっぱり気になるのがこのクルマだ。世に出てきた理由はただひとつ。ホンダ「シビックType R」にニュルのタイムアタックで勝つためというユーザーにはまったく関係ない1点の目的のためだ。なんと漢らしい理由。




メガーヌR.S.をベースに作られ、ボディにカーボンパーツを奢るなど徹底的に軽量化。リヤシートも外しちゃったから5ドアなのに後席がないという訳の分からない仕様で、メガーヌR.S.標準車ではさんざん自慢していた後輪操舵システムまで躊躇なく取り去るなどやりすぎ感満載なのがステキすぎる。




それにしても、シビックに負けないためだけにここまでやるなんて、なんとも大人げない...んだけど「量産市販車最速」という看板のためにちゃんと市販しちゃったのだから偉い(逆にいえばこんなことしなくても速いシビックType Rはどんだけスゴいのさ?)




でも、そんなストイックなクルマは嫌いじゃない。というか好き(サーキットなんてほとんど走らないのに愛車の「ルーテシアR.S.」はサーキット仕様のいちばん硬い足の仕様を選んだくらいだし)。だからベスト3なのですよ。プラットフォームが日産エクストレイルと同じ「CMF-C/D」だなんて、この際まったく気にしませんってば。

トヨタ・ハイラックスは8月にマイナーチェンジ。よりタフなイメージのフロントマスクに変身するとともに、ディーゼルエンジンの改良とアイドリングストップの追加により燃費性能を向上(WLTCモード走行燃費11.7km/L)させた。

ホント好きなのですよ、このクルマ。自動車ジャーナリト的にいえば注目すべき技術なんて何もないし、乗り味もどことなく懐かしいし、洗練なんていう文字もない(昔のハイラックスに比べればあるんだろうけど)。だけど、ハイラックスでしか味わえない世界があるんですよね。そして、それが実に楽しい。




今年のモデルもじっくり試乗してみたけど、乗っていると細かいことなんか忘れておおらかな気分になってくる。人を幸せにできるクルマだと思う。高速道路を走ると飛ばす気にもならなくなる、こういうクルマをパートナーにのんびりと暮らすのも悪くないなと思う今日この頃。

約70年にわたって生産されていた初代のイメージを巧妙に取り入れたデザインが秀逸なランドローバー・ディフェンダー。ショートホイールベースの「90」とロングホイールベースの「110」が用意されるが、売れ線は後者だ。

いま、マジで欲しんですこのクルマ。ちょうどこの原稿を書いている今もお借りしていて手元にあるんだけど、乗っている時はもちろん。見ているだけで幸せになれる。




何がいいかって、デザイン。レトロだけどモダンで、偉そうな感じとかまわりと威嚇したりする尖った主張とは対極にあるまったりとした雰囲気がいい。もし所有してもオフロードなんて走らないから自慢の悪路走破性を感じる機会は間違いなくないけれど、そんなことはどうだっていい。とにかくこの雰囲気なのです。




買っちゃったら、妻に怒られるだろうなあ...(値段もサイズも)。

S660はマイナーチェンジでボディ同色のフロントピラー、新デザインのアルミホイールを採用。写真のボディ色も新色のアクティブグリーン・パールだ。

編集部からもらった新車リストから抜け落ちていたのですっかり忘れていたけど、2020年1月に日本の誇る専用設計プラットフォームにエンジンをミッドシップで積む2シーターオープンスポーツカーのホンダ「S660」がマイナーチェンジしている。つまり今回のお題の対象に入ってくるはず(ホンダ広報部のS660担当の人はこの企画の編集担当者に抗議しておいてくださいね!笑)。




で、何を隠そうこのS660。いまリアルに購入を検討しているクルマなのですよ(本気!)。




5年契約の残価設定ローンを使えば、頭金もボーナス払いもなしで、上級グレード「α」の月々支払い額はわずか2万7800円(ベーシックグレード「β」なら驚きの2万4300円)。




月々3万円以下の支払いで専用ボディのミッドシップスポーツカーが新車で買えちゃうなんて、世界中で日本くらいじゃないですかね?




そんなわけで、このスポーツカーが「現実的な今年のイチ推し」です。

何気なく買った「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピューター」に家族でハマり中。スーパーマリオとか、エキサイトバイクとか、アイスクライマーなんかを35年前に戻った気分で楽しんでいるのです。子供と一緒に楽しめることが増えたのが、買っていちばんよかったことかな。そして。今年の娘のプレゼントは「任天堂Switch」に確定(定価で入手済)。めでたしめでたし…?

『2020年の推しカー』は毎日更新です!




いよいよ2020年もラストスパート! ということで、今年(2019年12月〜2020年11月)に発表・発売されたクルマ(マイナーチェンジ・一部改良・追加モデルなどすべて含みます)の中から、「他人はどうか分からないが、個人的に大好きだ!」という"推しカー”を3台、自動車評論家・業界関係者に選んでいただきます。明日の更新もお楽しみに!
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