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【美しすぎるクルマ・ベスト3(永福ランプ)】「ビューティ。それだけ」とエディ・アーバインも絶賛(!?)したフェラーリの頂点、288GTO


大乗フェラーリ教の開祖としても知られる永福ランプこと清水草一さんが選んだ「美しすぎるクルマ」、その第1位はやっぱりフェラーリ。その中でも288GTOをセレクトしたのは、「バランスがウルトラ絶妙」だからだという。




TEXT●永福ランプ(EIFUKU Ramp)

史上最高に美しいクルマはどれだ!? と言われると、凄まじく難しい。あまりにも多くのクルマの姿が脳裏に浮かんでは消え、とてもじゃないが順位を付けるなんてムリ! それでも、ムリヤリ付けてみました。細かい部分はすべてスッ飛ばして、総合的・俯瞰的な見地からの独断です。

第3位:スズキ・ワゴンR(初代)

1993年に登場したスズキ・初代ワゴンR。空間効率を追求した背高の角ばったボディは画期的で、当時軽自動車のユーザーは8割が女性だったが、ワゴンRは8割が男性ユーザーとなる逆転現象が起きた。

史上最もシンプルかつ機能的であり、一切の企みのない無心の極致とも言うべきデザイン。初期のワゴンRの機能美は凄まじく、たとえば私は、たまたま箱根で2代目ワゴンRとフェラーリF355が並ぶシーンを目撃したが、2代目ワゴンRのほうが明らかに美しいと感じた。ワゴンRに比べると、F355は余計な造形があまりにも多すぎた!




2代目ですらそれほどの美しさを持っていたのだ。初代はさらにその上を行く。カウンタック等をデザインしたマルチェロ・ガンディーニ氏も絶賛したというが、我が意を得たり。世界の自動車デザイン史上に輝く傑作である。

こちらは1998年に登場した2代目ワゴンR。初代の特徴である6ライトウインドウなどを継承しながら、角を丸めて洗練度を高めている。

第2位:ランボルギーニ・カウンタック

写真は、1988年に登場したランボルギーニ創立25周年を記念した「25thアニバーサリー」。オラチオ・パガーニ(後に自身で自動車メーカーを創業)がデザインを手掛けた。

実は私、つい先日カウンタックを買ったのですよ。いっぱい余計なモンがついてるアニバーサリーですけどね、それでも想像を絶するほどカッコいい。さすがにアニバーサリーを手放しで「美しい!」と言うのは気が引けるけど、初期のLP400は本当に美しい。しかもインパクトはウルトラ絶大! ワゴンRの美しさに気付かない人はいっぱいいるだろうけど、カウンタックのデザインの凄さに気付かない人はいない。

こちらはLP400。オーバーフェンダーなどが付かないシンプルな出で立ちは、マルチェロ・ガンディーニ本来のデザインに最も近い。

第1位:フェラーリ288GTO

1984年に発表されたフェラーリ288GTO。308GTBがベースだが、V8エンジンは縦置きに変更され、ドライビングランプ内蔵のグリルやワイドフェンダー、ダックテールを採用するなどデザインもほとんど別物。

私は現在、フェラーリ328を所有しておるのですが、そのベースとなった308を重武装化したのが288GTOです。




328って、本当に美しいのですよ。今見ると本当にちっちゃくて、本当の美少女なんですよ。でも、やっぱり288GTOと比べるとね...。フェラーリに美しいクルマは数あれど、288GTOほど美しくも迫力に満ちたデザインはない。バランスがウルトラ絶妙なのである。




昔、288GTOのオーナーだったエディ・アーバイン氏(元F1ドライバー)にその魅力を尋ねたところ、「ビューティ。それだけだ」とお答えになりました。心に沁みました。

『美しすぎるクルマ・ベスト3』は毎日更新です!




どんなに走りが楽しくても、どんなに乗り心地が良くても、ブサイクなクルマには乗りたくない。そう、デザインはクルマの命。ということで、これまで出会ったクルマの中からもっとも美しいと思ったベスト3を毎日、自動車評論家・業界関係者に選んでいただきます。明日の更新もお楽しみに。
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