8月26日、グループPSAジャパンはシトロエンの新世代MPV「ベルランゴ」のカタログモデルの先行予約を開始した。税込車両か価格は312万円〜343万円で、正式発売は10月1日。
130ps/300Nmを発揮する1.5ℓ直列4気筒ディーゼルターボ+8速ATを搭載。WLTCモード燃費は18.0km/ℓ
2019年10月に日本デビューを果たし、二度のオンライン予約が5時間半で満枠となった人気MPV、BERLINGO(ベルランゴ)が、カタログモデルとして日本市場に本格デビューした。カタログモデルとしての導入にあたり、先行発売モデル「デビューエディション」とほぼ同等となるメイングレードの「SHINE(シャイン)」に加え、あえて装備を一部省き、より道具感を強調した「FEEL(フィール)」の2グレードを設定。さらに特別仕様車として、充実装備とマットオレンジのアクセントでスタイリッシュなディテールを持つ「SHINE XTR PACK(シャイン・エクストラパック)」を設定している。
シンプルで機能的なボディデザイン、“わかってる感”のあるセンス溢れる実用的なディテールの数々、そしてスライドドア。ベルランゴは、これまで歴代モデルが欧州で成功をおさめ、ベンチマークとされた家族と人々のためのレジャーアクティビティヴィークルである。同時に、このきわめてプラクティカルなモデルもまた、100年にわたり人々の“移動の自由”と“自由な移動”を支え、それをコンフォート(快適)なものとすることを追求してきたシトロエンの最新作のひとつ。MPV(マルチ・パーパス・ビークル)、ミニバンとよばれるセグメントにおいても、コンフォート性能という新たな価値を提案するシトロエンならではのモデルである。
ボディサイズは全長4405×全幅1850×全高1850mmで、ホイールベースは2785mm。エクステリアはたくましさ、力強さをくまなく表現しつつ、“どこにでも行けて、なんでも楽しめる”他に似るもののないパーソナリティをかつてないほどのあたらしさで具現化。
前進させたフロントスクリーン、短く高く設定されたフロントエンド、取り回しを向上させる短いフロントオーバーハング。これらはグループPSAの定評ある新世代プラットフォーム「EMP2」を採用することで実現したもの。現在のシトロエンのデザインコードのひとつ、二段がまえのポジショニングライトとヘッドライト、フォグランプをラウンドしたノーズ部分に配し、「エアバンプ」をドアの下部に配している。
リヤドアは、広大な開口部とドア開閉時の省スペースが魅力のスライドドアを採用。リヤシートは幅の等しい三座独立式で、個別に折畳みが可能となっている。もちろんこの三座には、それぞれISOFIXフックが装備されている。
キャビン後部は「マジック・フラット」と呼ばれる機能により、ワンタッチでフルフラットにすることが可能だ。長さ=奥行きは、5人乗り状態で0.94m(実測)、ふたり乗り状態で1.74m、助手席を倒せば最長約2.7mの長尺物の積載に対応。容量は5名乗車時でトノカバー下597ℓ、2列目シートを倒した最大積載状態では2126ℓを誇る(容量はフィールのVDA欧州参考値)。
巨大なリヤゲートはガラス部分のみを個別で開閉することが可能。テールゲートを開けずにガラスハッチから簡単にアクセスでき、狭いエリアでもリアスペースを利用できる。また、フレキシブルラゲッジトレイ(実測59cmと28cmの2ポジション)の高さをミドルポジションにすることで、ラゲッジスペースを上下に分割させることもできる。ハイポジションにすればガラスハッチとリヤゲートで荷物を完全にセパレートし使い分けられる。テールゲートはリヤバンパー後方約1500mmに展開し、アウトドアレジャーシーンではタープ代わりにもなる大きさだ。
多数の収納スペースを用意しているのもベルランゴの特徴のひとつ例えば「Modutop」と呼ばれるルーフ部分の収納スペースは、ルーフの大半をガラスとするパノラミックルーフと収納スペースを融合したもの。フロントルーフ部分に収納トレイを設け、さらに中央部にはBag in Roof(バッグインルーフ)として最大14ℓまでのバッグを収納できるようになっている。「Modutop」は電動サンシェード付きで夏場の室内温度上昇を和らげることも可能。またルーフアーチ中央部には調整可能なムードライトが備わっている。
さらにリヤシート頭上後方には容量約60ℓのリヤシーリングボックスを配置。後席およびリヤゲート側の両方からアクセスが可能だ。また、インストルメントパネルやドア内側などにシトロエンらしい気の利いた収納スペースも用意。さらにダッシュボードの助手席側上部には、11.8ℓの容量を確保した蓋付きのストレージ「トップボックス」も設置されている。
パワートレーンは、130ps/300Nmを発揮する1.5ℓ直列4気筒ディーゼルターボと、アイシンAWとの共同開発による8速ATの組み合わせ。ディーゼルとは思えない軽快な吹け上がりとドライバビリティ、低回転からの高いトルク、そして最新の排気浄化システム(酸化触媒/SCR選択還元触媒/DPF微粒子フィルター)による極めて高い環境性能を誇る。また、8速ATはロックアップを多用し、ダイレクトな変速とワイドスプレッド化の恩恵により高速クルーズ時の燃費をさらに向上させている。燃費はJC08モードで21.2km/ℓ、WLTCモードで18.0km/ℓと発表された。
先進運転支援機能も充実している。主な機能としては、ストップ機能付きのアクティブクルーズコントロールやレーンキープアシスト、ブラインドスポットモニターシステム、トラフィックサインインフォメーション、ドライバーアテンションアラートがあげられ、多角的にドライバーをサポート、安全性を高めている。
上級の「シャイン」とベーシックな「フィール」を設定。シャインにはカタログモデル登場を記念した「エクストラパック」も用意
ふたつ設定されたグレードのうち上級に位置付けられる「シャイン」は、デビューエディションに対し収納付きセンターコンソール(内部に12Vソケット付き)、後席エアアウトレット(風量調節およUSB-Type A充電ポート付き)、後席ウィンドウ用ロールアップブラインド、そして後席足もとに2箇所の床下収納を備えている。
これに加え、16インチアルミホイールやフロント/バック/サイドソナー、レザーステアリングホイール、2ゾーンオートエアコン、マルチパノラミックガラスルーフ&リヤシーリングボックス、スマートフォンワイヤレスチャージャーを装備。
カタログモデルの発売を記念して設定された「シャイン・エクストラパック」は、シャインをベースにマットオレンジのアクセントカラーをエアバンプやランプベゼルなどに配したほか、前後バンパーのアンダーガード風デコレーションや17インチ“PONTEVEDRA”アロイホイール、フロントドア専用XTRバッジを装備。インテリアではオレンジアクセントが入ったグリーンのダッシュボードと、同じくオレンジアクセントの専用シート生地が採用されている。
一方、「フィール」はベーシックグレードとして道具感を強調した仕立てだ。先進運転支援機能は基本的に社員と同様の機能を備えつつ、Modutopやリヤのトップボックス、パノラミックルーフを廃し、センターコンソールとリヤエアコンアウトレットなどを省略。また、リヤの3分割可倒シートが6:4の2分割可倒式となる。足まわりは16インチスチールホイールにホイールキャップの仕様だ。2列目シートを倒した最大積載状態で2126ℓ(VDA欧州参考値)となる広大なカーゴスペースを、さらに思い思いに活用できるベルランゴのベーシックな魅力が詰ったグレードである。
なお、9月30日までにベルランゴを先行予約し成約すると、シトロエンのリラクゼーションメガネ「SEETROËN(シートロエン)」がプレゼントされる。また、9月27日〜30日には「ららぽーと豊洲」にてポップアップ展示イベントが開催される予定だ。
●「シトロエン・ベルランゴ」モデルラインアップ●シトロエン公式WEBサイト「ベルランゴ」
・フィール:312万円
・シャイン:338万円
・シャイン・エクストラパック:343万円
※価格は消費税込み