これまでの人生において、所有したり試乗したりした国産車の中からベスト3を業界人に選んでいただく本企画。テレビ番組でもお馴染みの竹岡圭さんは、第1位にユーノス・ロードスターをチョイスした。気軽にオープンドライブを楽しめる等身大のスポーツカー、その輝きはいつまでも色あせない。
TEXT●竹岡圭(TAKEOKA Kei)
第3位:ホンダ・ビート(1991年-)
ホンダビート、私の人生で最初の愛車なんですよ。92年に免許取得と同時に会社から借り受け、フリーランスとして独立するときに売ってもらい、その後も私のファーストカーとして合計10年間大活躍。その後、軽自動車のレーシングカーとして生まれ変わり、な・な・なんと! まだ持ってるというのがスゴイところでしょ(笑)。
そんな歴史もさることながら、このクルマは軽自動車2シーターオープンカーにして、ミッドシップレイアウトにNAエンジン+5MTを搭載するという、生まれながらのスペシャリティカー。パワーバンドが5000~6000回転のため、常に高回転域までエンジンをブン回して走れるという、クルマ本来の楽しい走らせ方ができるクルマなんですよね。
ちなみに私のドライビングスキルは、ホンダビートで環状七号線を通勤して養ったものがベースでございます(笑)。ダブルクラッチもヒールアンドトゥも、ぜ~んぶこのクルマと共にカンナナで覚えました。
第2位:ホンダ・インテグラ タイプR(1995年-)
時代的にね、私はFF育ちなんですけれど、FFっぽくないクルマの代表選手のひとつが、ホンダ・インテグラ タイプRだと思うんです。
実は私、このクルマでスーパー耐久十勝24時間耐久レースに出たりもしておりまして、な・な・なんと! 本番でいきなり履かされた、生まれて初めてのスリックタイヤのあまりのグリップ性能に驚かされたのも、このクルマでございました。
でも、そんなぶっつけ本番の素人レーシングドライバーをフォローしながら、24時間戦わせてくれるほどのポテンシャルの高さを持ったスゴイヤツなんです。いまこうしてここにいられるのも、インテグラタイプRに助けられたおかげかもしれません。他にもアルミ削り出しのシフトノブとか、クルマ好きをくすぐるものにあふれていたのを、いまだに思い出しますねぇ。
第1位:ユーノス・ロードスター(1989年-)
とある駅の構内にディスプレイされていたNAロードスターを見て「うわぁ~!カッコイイなぁ~!」と思ったときは、まだ免許さえ持っていなかったんですよねぇ(笑)。それが、なんだかんだとシートを替えながら、NA、NB、NC、NDという歴代のロードスターで、メディア対抗ロードスター4時間耐久レースにしぶとく参戦できるようになるとは思ってもみませんでした。
いつの時代もそれぞれ特徴があるロードスターですが、ヒラヒラと軽い動きで気軽に爽快にドライバーを楽しませてくれる性能を、初代からずっと持ち続けて貫いているのがスゴイところ。現在において、世界中でこんなに愛されている2シーターのオープンスポーツスペシャリティカーは、類を見ないのではないでしょうか。
先日もソウルレッドのNDロードスターを見かけたのですが、ついつい目で追ってしまうほどやっぱりカッコよくて、スポーツカーはカッコイイとか、カワイイとか、デザイン的に刺さらないとダメだということを、すれ違うたびに改めて教えてくれる師匠のようなクルマでもあります。
【近況報告】
毎日暑くて溶けそうです!とはいえ「寝られて、食べられていれば大丈夫!」が信条の夏バテ知らずの私は元気いっぱい。日焼け止めがビックリするくらいの速さで減っていくのに、黒くなってきました。食欲と共に、秋のシミが怖い今日この頃。