トヨタは7月9日、カローラシリーズに新しいコンパクトSUV「カローラ クロス」を追加し、タイにて初公開、販売を開始した。今後順次、導入国を拡大するという。トヨタは4月にヤリス クロスを初公開し、今秋から日本で発売することアナウンスしていたが、まさかこんなタマも隠し持っていたとは...!
カローラシリーズは、1966年に日本で初代を発売して以降、世界150以上の国と地域で累計4800万台以上を販売してきたトヨタのグローバルベストセラーカーだ。今回そのカローラシリーズに、世界的に需要が高まっているSUVが新たにシリーズに加わった。それが、カローラ クロスだ。
カローラ クロスは、「COROLLA MEETS SUV」をキーワードに、「車格感(力強さを感じさせる外観)」+「ユーティリティ(使い勝手の良さ)」の両立を目指し開発された新しいSUVである。
カローラ クロスのサイズは、全長4460mm×全幅1825mm×全高1620mm。ちなみに、日本で販売されているカローラ ツーリングは全長4495mm×全幅1745mm×全高1460mmなので、全長はやや短いものの、全幅と全高はかなり拡大されていることがわかる。ホイールベースは2640mmで同一だ。
エクステリアは、カローラセダンやカローラツーリングとは全く異なるもの。堂々として力強い、台形の大型フロントグリルや、力強く張り出した前後フェンダーの造形により、アクティブな雰囲気が演出されている。
インテリアでは、車内は見晴らしの良い空間と広いヘッドクリアランスが確保されており、後席は子どもを抱えての乗降を想定して広い間口を実現。また、ラゲッジルームはクラストップレベルの荷室容量(ガソリン車は487L/ハイブッド車は440L)で、床面はアクセスの良さも考慮した高さになっている。
運動性能の面では、TNGAプラットフォーム(GA-C)を採用し、上質な走りと静粛性を実現しているという。新型トーションビームサスペンションと大型で柔らかいブッシュの採用も特徴で、全席で快適な乗り心地が味わえる。
パワートレーンは1.8ℓガソリン+CVTと1.8ℓハイブリッドの2種類で、駆動補式は2WD(FF)のみの設定だ。ボディの軽量化によりガソリンモデルにおいても低燃費を実現し、ハイブリッドモデルとともに、クラストップレベルの環境性能を達成した。燃費はNEDCモード燃費値でハイブリッドモデルが23.25km/L、ガソリンモデルで15.38km/Lとなっている。
現地での価格はガソリンモデルが98万9000バーツ(約340万円)、ハイブリッドモデルが101万9000バーツ〜119万9000バーツ(約350万円〜412万円)となっている。
カローラ クロスは日本の道路事情にも適したサイズのSUVで、日本への導入は未定だが、発売されれば多くのユーザーから注目を集める存在となることだろう。わざわざトヨタが日本語でプレスリリースを出したということは、日本導入も見据えているから...と期待したい。
主な諸元 ※タイ仕様
〈ハイブリッド仕様〉
全長×全幅×全高:4460×1825×1620mm
ホイールベース:2640 mm
車両重量:1385kg
最小回転半径:5.2m
乗車定員:5名
駆動方式:FF
エンジン型式:2ZR-FXE(リダクション機構付THSII)
排気量:1798
エンジン最高出力:72kW[98ps]/5200rpm
エンジン最大トルク:142N・m[14.5kgf・m]/3,600rpm
モーター型式:1NM
モーター最高出力:53kW[72ps]
モーター最大トルク:163N・m[16.6kgf・m]
システム最高出力:90kW[122ps]
トランスミッション:電気式無段変速機
サスペンション:(フロント・マクファーソン・ストラット)(リア・トーションビーム)
ブレーキ:(フロント・ベンチレーテッドディスク)(リア・ディスク)
タイヤサイズ:215/60 R17/225/50 R18
〈ガソリン仕様〉
全長×全幅×全高:4460×1825×1620mm
ホイールベース:2640mm
車両重量:1325kg
最小回転半径:5.2m
乗車定員:5名
駆動方式:FF
エンジン型式:2ZR-FBE
排気量:1798
エンジン最高出力:103kW[140ps]/6000rpm
エンジン最大トルク:177N・m[18.05kgf・m]/4000rpm
トランスミッション:CVT
サスペンション:(フロント・マクファーソン・ストラット)(リア・トーションビーム)
ブレーキ:(フロント・ベンチレーテッドディスク)(リア・ディスク)
タイヤサイズ:215/60 R17/225/50 R18