活況を呈すSUVのカテゴリーに、また注目のニューカマーが登場した。メルセデス・ベンツのSUVでは9車種目となるGLBが日本でも発表されたのだ。価格は512万円〜。Gクラスを彷彿させるスタイルと、比較的取り回しの良いサイズながら7人乗りが可能というユーティリティの高さは、日本でも幅広いユーザーから人気を集めそうだ。
メルセデス・ベンツGLBのスリーサイズは全長4650mm(GLB 200dは4634mm)、全幅1834mm(同1834mm)、全高1700mm(同1706mm)。コンパクト...というのは憚られるが、日本でも取り回しのいいサイズに収まっていると言えるだろう。
GLBのエクステリアは、スクエアなデザインが特徴。これはGクラスからインスピレーションを受けたもの。最近のSUVはルーフがなだらかに下がるクーペルックが多いが、GLBはそんな流行とは一線を画したフォルムをまとっている。
インテリアのポイントは、3列目シートを装備していること。4.6m少々という全長ののため、3列目の空間は広くはない。メルセデスでは「168cm以下の乗員のみが使用できます」と案内している。それでも、3列目シートがあることでGLBが購入リストに入る、という人は少なくないはず。また、2列目シートも前後スライドが可能なので、使用状況に合わせて様々なアレンジが可能なのもGLBの魅力だ。
もちろん「ハイ、メルセデス」でおなじみ、最近のメルセデスには欠かせない装備となったMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)もGLBには採用されている。音声によってナビやオーディオの操作ができるだけでなく、エアコンの調整なども可能だ。
GLBに搭載されるパワートレーンは、2.0ℓ直4ガソリンターボと2.0ℓ直4ディーゼルターボの2種類。トランスミッションはどちらも8速ATが組み合わされる。
駆動方式はディーゼル車がFF、ガソリン車がフルタイム四輪駆動「4MATIC」を採用する。「ディーゼルの四駆があれば...」と思わなくもないが、本国のラインナップには存在するので、今後の日本導入を期待したいところだ。
先進安全装備の充実も最新モデルならではで、GLBはSクラスと同等のシステムを搭載しているという。ドライバーがウインカーを点滅させた場合、行き先の車線に車両がいないことを確認して自動で車線を変更する「アクティブレーンチェンジング アシスト」、走行中にドライバーが気を失うなど万が一の場合には、自動的に車線を維持しながら緩やかに減速・停止する「アクティブエマージェンシーストップアシスト」も採用する。
価格は、ディーゼルFFの「GLB 200d」が512万円、ガソリン4WDの「GLB 250 4MATIC スポーツ」が696万円。メルセデス・ベンツのSUVとしては9車種目となるGLBだが、今後は主力モデルに成長するポテンシャルを秘めたモデルと言えるだろう。
■メルセデス・ベンツGLB 250 4MATIC スポーツ
全長×全幅×全高:4650×1845×1700mm
ホイールベース:2830mm
車両重量:1760kg
エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
総排気量:1991cc
最高出力:165kW(224ps)/5500rpm
最大トルク:350Nm/1800〜4000rpm
トランスミッション:8速AT
ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ:235/45R20
乗車定員:7名
WLTCモード燃費:12.0km/L
市街地モード燃費:8.8km/L
郊外モード燃費:12.1km/L
高速道路モード燃費:14.0km/L
車両価格:696万円