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トヨタ・ヤリスクロスは海外BセグメントSUV勢とどう戦う!? Tクロス、レネゲード、500X、キャプチャー、2008、C3エアクロス、DS3クロスバックと数値を比較


4月23日に初公開されたトヨタ・ヤリスクロス。その主要マーケットは、2020年秋の発売が予定されている日本だけではない。欧州でもフランス工場で年間15万台以上生産し、2021年半ばに発売。そして、BセグメントSUVのシェア8%以上を目指すとしており、トヨタの鼻息は荒い。では、ヤリスクロスを待ち受ける海外メーカーのBセグメントSUVにはどんなモデルがあるのだろうか。ヤリスクロスと比較しながら、チェックしてみよう。

 まずは、各車のボディサイズを確認してみる。




 どれもBセグメントに属するSUVなので、当然ながらボディサイズは似通ったものだ。フィアット500Xとジープ・レネゲード(この2台はプラットフォームを供用している)はやや大柄だが、それ以外は、ほとんどが全長4100~4200mm、全幅1750~1800mmの範囲に収まっている。全長4180mm、全幅1765mmのヤリスクロスは、まさにそのど真ん中のゾーンに挑むこととなるのだ。

全長×全幅×全高:4180mm×1765mm×1560mm ホイールベース:2560mm

全長×全幅×全高:4115mm×1760mm×1580mm ホイールベース:2550mm

全長×全幅×全高:4200mm×1795mm×1530mm ホイールベース:2595mm

全長×全幅×全高:4255mm×1805mm×1695mm ※トレイルホークの全高は1725mm ホイールベース:2570mm

全長×全幅×全高:4280mm×1795mm×1610mm ホイールベース:2570mm

全長×全幅×全高:4135mm×1780mm×1585mm ホイールベース:2605mm

全長×全幅×全高:4160mm×1740mm×1570mm ホイールベース:2540mm

全長×全幅×全高:4160mm×1765mm×1630mm ホイールベース:2605mm

全長×全幅×全高:4120mm×1790mm×1550mm ホイールベース:2560mm

ただ、今後はこのBセグメントSUVも大型化が進みそうだ。すでに海外では発表済みの新型ルノー・キャプチャーと新型プジョー2008は、ともに全長が大幅に拡大されており、特に新型2008は全長4300mmと、Cセグメントの領域に片足を踏み入れている。




そういえば、MINIクロスオーバーも先代(全長4105mm)はBセグメントだったが、現行型(全長4315mm)ではサイズアップしてCセグメント車となっている。ここで紹介したBセグ勢も、モデルチェンジの際には少なからずボディサイズは拡大することとなるのだろう。

全長×全幅×全高:4227mm×1797mm×1566mm ホイールベース:2639mm

全長×全幅×全高:4300mm×1770mm×1550mm ホイールベース:2605mm

というわけで、各車の全長を横軸、全幅を縦軸としてグラフにプロットしてみた。こうしてみると、ヤリスクロスのボディサイズは現在のBセグメントSUVの平均的なものということがよくわかる。

続いて、各車のパワートレーンと日本での販売価格を比べてみよう。

ハイブリッドと4WDはヤリスクロスの大きな武器だ

 海外BセグメントSUV勢は、小排気量ターボが主流だ。組み合わされるトランスミッションも、DCTやトルコンATがほとんど。それに対して、ヤリスクロスのパワートレーンは独自性が際立っている。1.5ℓ直3+CVTと1.5ℓ直3+THSIIという組み合わせは唯一だ。

 ヤリスクロスの武器の一つは、その低燃費性能だ。ヤリスクロス(ハイブリッド)のCO2排出量は、WLTPモードでFFモデルが120g/km以下、4WDモデル:135g/km以下と発表されている。一方、例えば1.0ℓ直3ターボを搭載するフォルクスワーゲンTクロスの日本仕様は、FFモデルが137g/kmとなっている。

 また、ガソリンモデルとハイブリッドモデルの両方で4WDを選ぶことができのもヤリスクロスの特徴だ。




 ヤリスクロス以外では、4WDが用意されているのはジープ・レネゲードとアウディQ2だけ。ジープとアウディは4WDがメーカーのアイデンティの一つでもあるので納得のラインナップだが、それでも4WDは最上級モデルにしか用意されていない。アウディSQ2は599万円、ジープ・レネゲードトレイルホークは387万円と、決して安い買い物ではない。ヤリスクロスの価格はまだわからないが、リーズナブルに4WDを手に入れたいなら、ヤリスクロス一択、となるかもしれない。




 いずれにせよ、ヤリスクロスの市場投入はBセグメントSUVの人気を一層加速させることは間違いない。2020年秋の発売が今から楽しみだ。

各モデルの価格帯を比較してみた。比較的リーズナブルなプライスを掲げるフランス勢だが、DS3クロスバックの価格は上級志向だ。また、2.0ℓターボを積むQ2はSQ2の価格が突出している。果たしてヤリスクロスの価格はどのような設定となるのだろうか。

各車のエンジン諸元一覧

【ガソリン】


エンジン形式:1.5ℓ直3


エンジン型式:M15A-FKS


排気量:1490cc


ボア×ストローク:80.5mm×97.6mm


圧縮比:-


最高出力:120ps/6600rpm

【ハイブリッド】


エンジン形式:1.5ℓ直3


エンジン型式:M15A-FXE


排気量:1490cc


ボア×ストローク:80.5mm×97.6mm


圧縮比:-


最高出力:91ps/5500rpm




フロントモーター型式:1NM


最高出力:80ps




駆動用主電池種類:リチウムイオン


容量:4.3Ah



エンジン形式:1.0ℓ直3ターボ


エンジン型式:DKR


排気量:999cc


ボア×ストローク:74.5mm×76.4mm


圧縮比:10.5


最高出力:116ps/5000-5500rpm


最大トルク:200Nm/2000-3500rpm



エンジン形式:1.0ℓ直3ターボ


エンジン型式:CHZ


排気量:999cc


ボア×ストローク:74.5mm×76.4mm


圧縮比:10.3


最高出力:116ps/5000-5500rpm


最大トルク:200Nm/2000-3500rpm




エンジン形式:1.4ℓ直4ターボ


エンジン型式:CZE


排気量:1394cc


ボア×ストローク:74.5mm×80.0mm


圧縮比:10.0


最高出力:150ps/5000-6000rpm


最大トルク:250Nm/1500-3500rpm




エンジン形式:2.0ℓ直4ターボ


エンジン型式:DNU


排気量:1984cc


ボア×ストローク:82.5mm×92.8mm


圧縮比:9.3


最高出力:300ps/5300-6500rpm


最大トルク:400Nm/2000-5200rpm



エンジン形式:1.3ℓ直4ターボ


エンジン型式:55282328


排気量:1331cc


ボア×ストローク:70.0mm×86.5mm


圧縮比:-


最高出力:151ps/5500rpm


最大トルク:270Nm/1850rpm




エンジン形式:1.3ℓ直4ターボ


エンジン型式:55282328


排気量:1331cc


ボア×ストローク:70.0mm×86.5mm


圧縮比:-


最高出力:179ps/5750rpm


最大トルク:270Nm/1850rpm



エンジン形式:1.3ℓ直4ターボ


エンジン型式:55282328


排気量:1331cc


ボア×ストローク:70.0mm×86.5mm


圧縮比:-


最高出力:151ps/5500rpm


最大トルク:270Nm/1850rpm



エンジン形式:1.2ℓ直4ターボ


エンジン型式:H5F


排気量:1197cc


ボア×ストローク:72.2mm×73.1mm


圧縮比:-


最高出力:118ps/5000rpm


最大トルク:205Nm/2000rpm



エンジン形式:1.2ℓ直3ターボ


エンジン型式:-


排気量:1199cc


ボア×ストローク:75.0mm×90.5mm


圧縮比:10.5


最高出力:110ps/5500rpm


最大トルク:205Nm/1500rpm



エンジン形式:1.2ℓ直3ターボ


エンジン型式:-


排気量:1199cc


ボア×ストローク:75.0mm×90.5mm


圧縮比:10.5


最高出力:110ps/5500rpm


最大トルク:205Nm/1750rpm



エンジン形式:1.2ℓ直3ターボ


エンジン型式:-


排気量:1199cc


ボア×ストローク:75.0mm×90.5mm


圧縮比:10.5


最高出力:130ps/5500rpm


最大トルク:230Nm/1750rpm

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