BMWアルピナの日本総代理店を務めるニコル・オートモビルズはこのほど、BMW3シリーズをベースに仕立てた新型ディーゼルモデル「BMWアルピナD3 S」の予約受付を開始した。税込車両価格はリムジン(セダン)が1078万円、ツーリングが1117万円で、日本導入時期は年末となる見通しだ。
355ps/730Nmを発揮する3.0ℓ直6ディーゼルツインターボ搭載。48Vシステムを組み合わせるマイルドハイブリッド仕様
新型D3 Sに搭載される3.0ℓ直列6気筒ディーゼルはツインターボが組み合わされ、最高出力355ps/4000-4200rpm、最大トルク730Nm/1750-2750rpmを引き出す。ZF製8速ATとの組み合わせにより、四輪を駆動するそのパフォーマンスは、リムジンで4.6秒、ツーリングで4.8秒の0-100km/h加速をマーク。最高速はそれぞれ273k/h、270km/hと発表された。
このハイパフォーマンスディーゼルは、48Vシステムが組み合わされる点も特徴だ。回生ブレーキによって得られるエネルギーは48Vバッテリーに蓄えられ、ベルト駆動式のスターター・ジェネレーターを介して駆動力へと再活用される。
最大11psの回生電力を瞬時に活用できることにより、低回転域では素早いスロットルレスポンスが得られるほか、巡航走行時にはエンジンの効率を最適化するメリットも。さらにスターター・ジェネレーターはアイドリングストップ機能にも作用される、エンジンの始動時や停止時に発生する振動を極力抑えることにも寄与する。
アルピナ専用チューニングによるスポーツサスペンションは、アイバッハ製のスプリングを採用。「コンフォート・プラス」「コンフォート」「スポーツ」の3モードが設定された可変式ダンパーが組み合わされた。フロントアスクルではさらに、キャンバーが1°ネガティブに設定、リヤアクスルでは電子制御式LSD(リミテッド・スリップ・ディファレンシャル)が搭載され、ハンドリング性能が追求されている。
四輪駆動システムはBMWのxDriveをベースに、アルピナ独自の味付けによって前後の駆動力を走行状況に応じて配分。新型D3 Sではスポーティな走りのキャラクターに合わせて後輪に軸足を置いた設定となっている。
専用に強化されたパワートレーンやシャシーに合わせて、ブレーキ性能も強化されている。フロントは385mm径のディスクに4ピストン固定キャリパーを、リヤには345mm径のディスクにフローティングキャリパーを組み合わせる。標準タイヤサイズはフロントが255/35ZR19、リヤが265/35ZR19。標準装着タイヤはハイグリップ仕様のピレリPゼロだ。なお、タイヤサイズはオプションで20インチが設定されている。
内外装デザインは、アルピナの従来モデルと同様、最低限のモディファイに留められている。とはいえ、エクステリアではエアロダイナミクス性能を高める専用デザインのエレメントをフロントエプロンに採用するほか、アルピナ独自デザインのホイールを装着するなど、さりげなくも明確にアルピナ車を主張している。
インテリアでは、ドアシルプレートやシートのバックレスト、フロアマットなどにアルピナ独自のディテールを見つけることができる。ラヴィリナ・レザーを張るスポーツステアリングホイールはヒーター付きだ。さらにフルカラーのデジタルディスプレイに専用デザインが採用されている点も特色に挙げられる。
そのほか、パーキング・アシストやアクティブ・ガード・プラスといった先進運転支援機能や、ナビゲーションを含むインフォテイメントシステムやデジタルコミュニケーションサービスを標準装備。さらに、アクティブ・レーン・アシスタントをはじめとするさらに高度な支援機能で構成するドライビング・アシスト・プロフェッショナルがオプション設定されている。