3月にフルモデルチェンジを受けたA3スポーツバックに続いて、セダンボディのA3セダンが発表となった。全長4.5m以下というコンパクトなサイズの流麗なセダンは、メルセデス・ベンツAクラスセダンやBMW 2シリーズグランクーペなどが鎬を削る激戦区。新型アウディA3セダンはどんなモデルだろうか?
よりスポーティでエレガント。ボディサイズはほぼ変わらず
ハッチバックボデイのアウディA3が4代目になのに対してセダンボディのA3セダンは、今回の新型が2代目となる。
欧州での発売開始は初夏だと発表されている。
一見して先代よりスポーティに見えるが、ボディサイズは、ホイールベースは同一で、全長は先代より全長で約4cm長い。全幅は2cmワイドになった(全高は1cm高くなった)。
欧州仕様のボディサイズで比較してみるとこうなる。
■A3 SEDAN(現行型)
ボディサイズ
全長×全幅×全高:4458mm×1796mm×1416mm
ホイールベース:2636mm
■A3 SEDAN(新型)
ボディサイズ
全長×全幅×全高:4495mm×1816mm×1425mm
ホイールベース:2636mm
ホイールベースが同一ということからもわかるとおり、新型A3セダンは、引き続きMQBプラットフォームを使う。
アウディの特徴であるシングルフレームはやや大きくなり、トップモデルはマトリックスLEDヘッドライトを採用する。
空力性能は洗練され、2.0TDIモデルのCd値は先代より0.04向上して0.25になった。
もう一度新旧比べてみよう。まずは現行型。
次が新型A3セダンだ。
こうして並べてみると、印象がだいぶ違う。現行モデルもかっこいいが、やはり新型の方がスタイリッシュに見える。ボディ寸法は大きく変えずにこれだけ印象を変えられるのはアウディ・デザイナー陣の力量だろう。
せっかくなので、先にデビューしたA3スポーツバックとも比べてみよう。
A3スポーツバックのボディ寸法はセンチメーター単位でしか発表されていない。それによると
新型A3 SPORTBACK(発表データ)
ボディサイズ
全長×全幅×全高:434cm×182cm×1430cm
ホイールベース:264cm
ということなのだが、ホイールベースがミリ単位でセダンとハッチバックで違うということは考えにくいので
新型A3 SPORTBACK
ボディサイズ
全長×全幅×全高:4345mm×1816mm×1430mm
ホイールベース:2636mm
ということなのだろう。
■A3 SEDAN(新型)
ボディサイズ
全長×全幅×全高:4495mm×1816mm×1425mm
ホイールベース:2636mm
プレスリリースには、「セダンはスポーツバックより15cm全長が長い」と書いてあるから、スポーツバックの全長は4345mmなのだろう。
並べてみよう。
新型導入時のパワートレーンは、ガソリン、ディーゼルそれぞれ1機種ずつになる。詳しくみていくとガソリンはシリンダーオンデマンド(気筒休止機構)を組み込んだVWグループ最新鋭のEA211 evo 1.5ℓ直4直噴ターボを使う。
35TFSI:1.5ℓ直4DOHC直噴ターボ(EA211 evo)
最高出力:150ps(110kW)/5000-6000pm
最大トルク:250Nm/1500-3500rpm
7速DCT(S tronic)は48VMHEVシステムを組みあわせる。ベルトドリブン・スタータージェネレーターは最大50Nmエンジンをサポートする。48V MHEVの効果は最大で0.7ℓ/100kmだというから決して小さくない。
ディーゼルは2.0TDI(EA288)を使う。スペックは
最高出力:150ps(110kW)/3000-4000rpm
最大トルク:360Nm/1600-2750rpm
である。こちらは7速DCTのみと組み合わせる。
サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット、リヤがマルチリンクとなる。A3スポーツバックの低出力モデルのリヤはトーションビームを使うが、セダンはいまのところ150psモデルしか設定されていないので、すべてマルチリンクとなる。
ガソリンモデル(35TFSI)、ディーゼルモデル(35TDI)ともに最高速は232km/h、0-100km/h加速は8.4秒だ。
価格は
35 TFSIが2万9800ユーロ (1ユーロ =117円換算で約349万円)。追って登場するエントリーグレードは2万7700ユーロ (324万円)である。